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2022-10-20 政治・国際

台湾統一地方選近づく 新有権者は約76万人議員定数減少の高雄市、台北市に対して人口増加数全国1位の新竹県は1人増加

© 中央社

注目ポイント

中央選挙委員会および直轄市、県(市)選挙委員会は18日、2022年の統一地方選挙を告示した。李進勇主任委員によると、今回は9種類の地方選挙が行われ、11023人の首長や議員が選出される。有権者は約1930万人で、初めて投票をする人数は約76万人が見込まれる。 投票日の11月26日には選挙権の年齢を現行の20歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正の是非を問う国民投票も実施される。憲法改正のための国民投票が行われるのは初めてだ 。

2年間にも及ぶコロナ禍や人口増減の影響により、各選挙区の議員定数が改正された。高雄市、台北市の議員定数は減少したが、新竹県は人口増加数が全国1位になり、今回の選挙では議席数が1増えた。 中央選挙委員会の統計によると、有権者は約1930万人で、その中新有権者は約76万8762人が見込まれる。

 今回の統一地方選挙では9種類の地方選挙が行われ、地方の首長や議員が11023人選出される。立候補の届け出は8月29日から9月2日まで。

直轄市市長、直轄市議会議員、県(市)長、県(市)議会議員選挙の立候補届を提出する際に公職候補者財産申告表を添付する必要があり、査定された候補者一覧表を公表する日に財産申告書類をウェブサイトにて1年間掲載されるため、必ず正確に記入することと中央選挙委員会が呼びかける。 6大都市では市長、議員、里長(基層行政を担う民意の代表)、山地原住民区(先住民自治区)区長、山地原住民区民代表が選出され、13の県と3の市では県(市)長、県(市)議会議員、郷鎮市民代表、村(里)長が選出される。 

初めての憲法改正国民投票李進勇主任委員によると、11月26日には選挙権の年齢を現行の20歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正の是非を問う国民投票が実施される。今までの憲法改正は7回とも国民大会で議決され、国民投票による改正は初めてだ。

20歳以上の有権者はぜひ投票する権利を行使してほしいと呼びかける。また、憲法改正案は1つだけなので、投票用紙は1枚。有権者はまず公職選挙の投票用紙を受け取り、次に隣の受付で憲法改正案の投票用紙を受け取り、投票記載台で押印をし、それぞれの投票箱に入れる。 台北・高雄の議員定数削減 高雄市1人、台北市2人中央選挙委員会による統一地方選挙の告示とともに、議員定数の変更も発表された。少子化、コロナ禍で帰国不能による除籍などの影響を受け、台湾の人口は2018年の2358万8932人から今年5月末の時点では2319万6178人になり、4年間で40万人近く減少した。人口減少は自治体の議席数にも響いた。

首都の台北市は2014年人口増加により議員定数が増えた。しかし、近年には転出数が転入数を超過したことや、2021年に2年間の不帰国による除籍者が5万人に達したことなどの理由で、人口が250万人以下になった。市議会の議員定数が人口減少により2人減り、副市長も3人から2人になる。

高雄市も同じ状況に直面している。2022年5月の時点で人口は272万4134人、2018年5月より5
万189人減少した。第7選挙区(三民)および第8選挙区(前金、新興、苓雅)は人口減少の
影響でそれぞれ議員定数が1人減る。第4選挙区(左営、楠梓)の左営区は2000人も減った
が、楠梓区には仁武産業団地やTSMCが工場を建設するなどの理由で5000人も増え、議員定
数が8人から9人になる。その結果、高雄市議会の議員定数は1人減り、合計65人になる。
高雄市議会の議員定数は現在66人。高雄市選挙委員会によると、第4選挙区(左営、楠梓)
の今回の議席数は8議席だが、次回から9議席になる。第7選挙区(三民)は8議席から7議
席、第8選挙区(前金、新興、苓雅)は6議席から5議席になる。


新竹市・新竹県は新竹サイエンスパークの恩恵を受け、近年人口が増加を続けてきた。今
回議席数が増えたのは新竹県のみ。その背景には多くの新竹サイエンスパークやバイオ企
業の従業員が第一選挙区に移住し、2021年の純移動人口が全国1位で4175人になった。今年
5月31日の時点で、竹北市の総人口は2018年より2万2688人増加し20万6702人になった。第一
選挙区の議員定数は人口増加に応じて1人増え、新竹県議会の議席数は36議席から37議席と
なった。
 
桃園市も人口が増加したため、2018年議席数を1議席増やしたが、今年は現状維持。同じく
2018年議席が増えたのは台中市が挙げられる。2018年には議席増えたが、今年は前回と同
数となった。

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