2022-10-12 観光

台湾の花文化を堪能できる 台北市内の2大花市場

© 台北花市

注目ポイント

台北市内の花市場といえば、国内最大の花市場である「台北花市」と週末のみ営業する「建國花市」。前者が日本の市場と同じように平日の早朝からセリや仲卸を行い、台湾の花き産業を牽引する存在なら、後者は週末のみ開かれ、切花や観葉植物、花器なども並ぶ一般人向けのウィークエンドマーケット。趣を異にする二つの市場だが、どちらも一般人が入場できるところがうれしい。

日本の花市場といえば、花関係者ならまず思いつくのは大田市場ではないだろうか。大田市場は世界での知名度も高く、私自身もドイツやオランダの花屋で研修をしたことがあるのだが、その際に日本の市場を知っているかと聞くと、多くの関係者が大田市場は知っていると答えていたことを記憶している。また、大田市場の2021年の取扱高は282.9億円で全国でもトップの売り上げを誇る日本最大の花市場でもある。大田市場には日本だけでなく世界中の花が集まり、日々多くのフローリストや花関係者で賑わっている。

 

台湾最大の花市場「台北花市」

そして、台湾で最大の市場は台北花市である。台北花市は1988年に濱江花市として設立され、1997年には內湖瑞光路臨時市場に移転し、2014年からは現在の新湖三路常設新市場に移転した。建物はA館とB館に分かれており、A館1階は切花、2階は資材、B館1階は観葉植物や胡蝶蘭などの鉢物を取り扱っている。日本の市場と同じようにセリと仲卸があり、セリは朝2時ごろから始まり、6時付近から仲卸に花が並び出す。ただセリについては、一般の花屋でも参入には大きなハードルがあり、参入できる花屋はごく僅かである。こちらについては後日詳細を掲載する。

台北花市

買参権を持たない花屋や一般人はセリ会場に入ることはできないが、仲卸では気軽に花を買うこともできる。ただ、1束ごとの販売であり、高価な花なら1本〜5本、安価な花なら20本〜30本の販売となるので、1本だけ欲しい場合や少量の花が欲しい場合は、やはり街中の花屋で買うことをお勧めする。

一方で日本との縁も深く、2004年には株式会社JF鶴見花き、2017年には株式会社JF兵庫県生花と姉妹提携を行っており、台北花市には日本産の花材も少なくない。ここ数年はオランダ、ベトナム、コロンビア、エクアドルの花なども徐々に増えている傾向にあり、私を含め多くの花屋たちが今後の輸入花材の品種増加に期待しているところである。

台北花市
台北花市
台北花市


週末だけの花市場「建國花市」

実は台北にはもう一つ有名な花市場がある。それが「建國花市」である。こちらの花市場は台北花市とは異なり、週末のみの営業となっている。切花、観葉植物、胡蝶蘭がメインではあるものの、茶葉、アクセサリー、DIYグッズ、さらには観賞用の熱帯魚や爬虫類など様々なものが売られており、週末は多くの一般人で賑わっている。そのため、花市場というよりも、花と植物のフリーマーケットといった方がイメージしやすいかもしれない。

建國花市

切花の仲卸業者もいくつか入っているが、メイン商品は胡蝶蘭と鉢物である。生産者が直接販売している場合もあり、鉢物に関しては台北花市では売っていない希少な蘭や盆栽、また台湾らしいパッションフルーツやドラゴンフルーツの苗なども販売されている。

建國花市
建國花市

仲卸と花屋の関係

このように台北には大きな花市場がある一方、地方にも小規模の花市場は存在する。だが、全国のほとんどの花屋は台北花市に買い付けに来ることが一般的である点が日本とは異なる。台湾は国土も日本より狭いため、数時間かければ中南部からの買い付けも可能である。やはり自分の目で確かめて仕入れたいという地方の花屋も多く、本人が直接行けなくとも今はLINEで仲卸に注文し配送してもらうことができる。

しかし、日本との最大の違いは一般人が仲卸に入れることである。台北花市も連休や週末には、多くの一般人が来場し通路を歩くのも困難になるほどである。皆花屋で買うよりも市場で買った方が安いと分かっているからだ。また、市場の場所も台北市内になるため気軽に訪れることができるというメリットもある。



 

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