注目ポイント
台湾が開発、建造した海軍の新型ドック型輸送揚陸艦「玉山艦」の引き渡し式が30日、南部・高雄市の台湾国際造船高雄造船所で開かれた。

(台北中央社)台湾が開発、建造した海軍の新型ドック型輸送揚陸艦「玉山艦」の引き渡し式が30日、南部・高雄市の台湾国際造船高雄造船所で開かれた。蔡英文(さいえいぶん)総統はあいさつで「中国の軍事的脅迫に対し、自主防衛力を強化することでしか真の平和は得られない」と述べ、防衛力の強化に意欲を示した。
同艦は海軍初の1万トン級ドック型輸送揚陸艦。全長153メートル、全幅23メートル、満載排水量1万600トン。防空ミサイル「海剣2」4基や76ミリ速射砲1基、機関砲システム「ファランクス」2基を装備する他、甲板にはヘリコプター2機を収容可能。上陸用舟艇(LCU)や機動揚陸艇(LCM)などを搭載する。乗員は673人。平時は離島への物資補給や人員の輸送の任務を担い、災害発生時には海上の臨時の野外病院としての機能を果たす他、国際人道援助なども行う。戦時には水陸両用作戦の任務を遂行する。
試作艦の命名・進水式は昨年4月に行われ、海上試運転などの試験結果が軍の基準を満たしたことから引き渡しされた。
(温貴香/編集:名切千絵)