注目ポイント
社員の解雇に消極的、中国語ができない駐在員への高待遇ーー「日系企業が台湾でもっと飛躍するため」に、改善するべき5つの悪習を台湾で起業した日本人経営者が紹介。
僕はこの意見にとても同意的で、予算や大規模な方向性を本社が決めるならまだしも、数千~数万台湾ドル単位の決定さえ、本社に対して稟議書を発行している日系企業には正直びっくりします。
そもそも台湾に進出できる日系企業は、往々にして億単位の資産を持っている企業ばかりです。そんな企業が台湾に派遣された駐在員の数十万円程度の予算を毎度確認して、事業のスピードを遅らすのは僕には不思議でなりません。
こうして意思決定が遅れると現地スタッフのフラストレーションは溜まり、その矛先は駐在員に向けられます。でも実は駐在員の方々も本社に対してフラストレーションを感じていて、台湾現地で数万円程度の決定も出来ないシステムは、台湾及び海外ではまずいと思っています。
嫌われる行為その4. 二日酔いで出社してしまう駐在員
台湾に来た駐在員の多くは、台湾に来ると、あまりの居心地の良さに、帰任の際はほぼ例外なく日本帰国を惜しんでいます。
なぜ台湾は駐在員にとって居心地が良いのでしょうか?その理由は、台湾では自分がボスになれて、お酒を飲んでもタクシーで帰れて、物価に対して相対的に高い給与を得ているからだと僕は思っています。
しかし、何をするにも節度は必要で、早朝の2-3時までお酒を飲んだ後、お酒の臭いが残ったまま出社している駐在員の話をたまに聞きます。台湾の現地スタッフは当然気づいていて、裏では「酒鬼」(お酒ばかり飲む人) と言っています。
台湾という2300万人の市場に何人も日本人を送れないのは百も承知ですが、駐在員がきちんと節度をもって勤務しているか監視する仕組みは必要だと僕は思います。
これを見て、「こっちは付き合いもあって早朝まで酒を飲んでいるんだ!軽々しく言うな!」と思う方もいるでしょう。ちなみに僕は、飲み会は遅くとも1時には帰りますし、2次会や3次会はほぼスキップします。しかし、顧客はいます(笑)付き合いや関係の構築はもちろん大事ですが、お酒があまり飲めない僕はそれ以外の所で頑張っています。
嫌われる行為その5. 台湾を慰安地と定義する日系企業
最後にお伝えしたいのが、台湾市場を軽視して台湾を慰安地のように考えている日系企業が一部あるお話しです。台湾は市場規模の小ささ故なのか軽視され、リタイア間近の方や日本で処遇に困った人を台湾に送る話はよく聞きます。
そのせいなのか一部の駐在員は、あまりやる気が見えない、という話は台湾の現地社員のみならず、日本人駐在員からも聞きます。