2022-10-04 政治・国際

【台湾現地採用→起業を経験した僕が語る】台湾現地スタッフに嫌がられる日系企業の行為5選

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

社員の解雇に消極的、中国語ができない駐在員への高待遇ーー「日系企業が台湾でもっと飛躍するため」に、改善するべき5つの悪習を台湾で起業した日本人経営者が紹介。


みなさんこんにちは!台湾で2017年に起業し、2022年9月に台湾起業6年目を迎えた applemint 代表の佐藤峻です。

今日のこのコラムでは、台湾で現地スタッフに嫌われる、日系企業の行為についてお話をしたいと思います。
現在台湾に進出されている日系企業の方や、今後台湾に進出する予定の日系企業の方是非読んで頂きたい内容です。

「お前なんかに何がわかるんだ!」と思うかもしれませんが、それがわかるんです(笑)

僕は実は今から約5年前に台湾で現地採用として某日系企業に就職しました。僕はSkype 面接を経て内定を勝ち取り台湾へ移住したのですが、僕が他の日本人台湾移住者と大きく違ったのは、中国語を流暢に喋れたということです。

僕は入社早々から中国語で台湾の現地スタッフに接した事で、日本人ながらも完全に現地スタッフのグループに溶け込み、彼らから日本人役員への不満をガンガン聞く事ができました(笑)辞めた台湾人スタッフからは辞めた本当の理由まで聞く事ができました。

余談ですが、台湾人スタッフは離職する際、家族を看病するために田舎へ帰ると言う方がいますが、僕の感覚だと9割は台北に残っています(苦笑)

その後台湾で起業をしたら、今度は台湾の日系企業に勤める日本人総経理とお話をする機会に恵まれ、彼らの本社に対する不満や、現地スタッフとの間に生まれる軋轢など聞けるようになりました。

その結果、台湾にいる日系企業のスタッフは台湾に長くいればいるほど、台湾の商習慣を理解し、比較的に柔軟性のない本社との間にジレンマを抱える傾向がある事を僕は知りました。

今回のコラムでは、僕が台湾の現地スタッフ及び駐在員から聞いた、現地スタッフに嫌がられる日系企業の行為と、改善が可能と思われる日系企業本社の制度についてお話ができればと思います。


 

嫌われる行為その1. 解雇できない日系企業

最初にご紹介したいのは、解雇が出来ない日系企業は、総じて現地スタッフに嫌がられという事です。僕は従業員を解雇することに対して賛同するわけではありませんが、必要であればする覚悟です。

台湾は労働者が比較的に守られている事もあり、解雇は容易ではありません。しかし日本ほど解雇が非日常的かと言われるとそういうわけではありません。試用期間中に採用を見送る事は多々ありますし、解雇も少数ではありますが聞きます。

しかしながら日系企業の多くは、本社の文化なのか、台湾人現地スタッフを解雇する事に対して消極な場合が多々あります。これが優秀なスタッフの離職を招きます。

⎯  続きを読む  ⎯

あわせて読みたい