2022-09-29 ライフ

【TAIWAN PLUS 2022】進化する台湾カルチャーの最前線

© 中華文化総会

注目ポイント

日台交流イベント「TAIWAN PLUS 2022 台湾吉日」が、9月17日と18日の2日間、東京台東区の上野公園で開催されました。「MUSIC + ART + DESIGN」をテーマとする本イベントでは、文創(Culture & Creative)なブランドが約50ものブースを出店し、ライブステージでは「台湾フリースタイル」な演奏が繰り広げられていました。音楽、クリエイティブ、食など、進化し洗練され続ける台湾カルチャーの現在について、ご紹介します。

文/本宮一慶

9月18日、台風14号の暴風雨が迫る中、東京は上野公園で開催されたTAIWAN PLUS 2022に行ってきました。私は、中国は上海での居住歴はあるものの、台湾への渡航歴は一切ない、前知識ほぼゼロの台湾素人。そんな私が台湾と日本を繋ぐイベントを取材し、台湾カルチャーの最前線を体感してきました。

台湾・日本の交流イベント、3年ぶりの開催

「今日は雨がすごいので、取材はゆるゆるまったりでいきましょう」

電車に乗っていたとき、The News Lens Japan編集者の台湾人ランさんからそんなLINEが届きました。「ゆるゆるまったり」。なんていい響きなのでしょう。台湾の「た」の字くらいの知識しかないがために、取材に対して緊張していた私は、その一通のメッセージで肩を撫で下ろしました。

上野駅に着くと、外は豪雨。テンションダダ下がりです。少し雨脚が弱まるのを待ってから、上野公園内の会場に向かうと、DJが鳴らすサウンドが響いてきました。なんだか、緊張していたはずが、思わず顔がにやけて、自分がお祭りムードに包まれていくのを感じます。

ランさんに通話をして待ち合わせ。「猫のTシャツを着ています」とのことなので、「猫、猫」と思いながら周りを見渡していると、シュールな猫が一匹描かれた白いTシャツ姿の女性がこちらに向かってきました。「猫のTシャツ、これも台湾っぽさなのかな」。そう感じたのが、この日私が最初に感じた“台湾”でした。

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会場では42もの店舗が出店されており、効率的に取材をすべく、取材先を事前に抜粋してリストにしてありました。ただ、雨がひどいので、とりあえずイベントマーケットディレクションである「初耳」さんにご挨拶に行きます。

「年に2、3回、こういった台湾と日本の交流イベントをしているんです」と担当者さんに言われて、そんなにいくつもの台湾系のイベントが日本で開催されていることに、早速驚きました。アンテナを立てていないとわからないものですね。アジア・東南アジア好きな私としては、台湾は決して興味のない国ではなく、むしろ行ってみたい国なのですが。

また、今回のTAIWAN PLUSは、コロナウィルス感染拡大のため3年ぶりの開催とのこと。そう考えると、台湾好きな日本人や、日本に住む台湾人にとっては、開催が待ち遠しいイベントだったに違いありません。台湾人が自国の魅力をPRし、日本人が日本にいながらにして台湾を感じる。そんな機会になっているんだろうなぁ、なんて、中国語がほぼ聞き取れない私は、ランさんが担当者さんと話しているのを横目に、妄想に耽っていたのでした。

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