2022-09-26 政治・国際

国連総会、中国外相「台湾は中国の一部」 外交部「歴史ねじ曲げている」

注目ポイント

米ニューヨークで開催されている国連総会で24日、中国の王毅外相が演説し、「台湾は古来から中国にとって不可分の領土の一部」などと述べた。外交部(外務省)は25日、王氏が「歴史の事実をねじ曲げている」と報道資料で指摘。「最も厳しいけん責」を表明し批判した。

(台北中央社)米ニューヨークで開催されている国連総会で24日、中国の王毅外相が演説し、「台湾は古来から中国にとって不可分の領土の一部」などと述べた。外交部(外務省)は25日、王氏が「歴史の事実をねじ曲げている」と報道資料で指摘。「最も厳しいけん責」を表明し批判した。

王氏は1971年に国連で採択された「アルバニア決議」に触れ、「台湾を含めた全中国の国連や国際機関における代表権の問題を徹底的に解決した」と主張。また、「一つの中国」原則はすでに「国際社会で普遍的な共通認識」となっているとし、中国の統一を阻もうとする試みは「歴史の車輪に砕かれる」などと述べた。

外交部はアルバニア決議に関し、中国の代表権について決めただけで台湾には言及していないとし、中国が「誤った政治的な解釈」を故意に行っていると指摘。その上で、「中華民国台湾は自由な民主主義国家」だと訴え、中国と互いに隷属しないことは「国際的に認知されており、長きにわたる客観的な事実」だと反論した。

また、「中国が最近、台湾海峡周辺で行っている挑発行為は全世界から関心が寄せられている」と言及。国連総会では、外交関係がある国や米国など理念の近い国が台湾海峡の平和を重視する考えを示し、一方的な現状の変更に反対する姿勢を表明したとし、台湾は民主主義陣営と共に権威主義の拡張に引き続き対抗していく方針を示した。

(黄雅詩/編集:楊千慧)

あわせて読みたい