2022-09-21 政治・国際

あと一週間に迫った安倍元首相の国葬―テレサテンも国葬だった―

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注目ポイント

9月27日に安倍元首相の国葬が武道館で行われるが、法的根拠はあるのか、有意義な弔問外交ができるのか、これは弔意の強制ではないかなど、世論は未だに毀誉褒貶が喧しい。イギリスではエリザベス女王の国葬が厳かに行われたばかりだが、台湾をはじめ、外国の国葬はどうなっているのか。

 

≪エリザベス女王の国葬≫

安倍氏の国葬当日は各地で反対デモが計画されているほか、国連総会が20日から国葬前日の26日までニューヨークで行われており、外国首脳の出席が予定よりも大幅に減りそうである。対して19日に行われたエリザベス2世の国葬には200近くの国や地域から、日本の天皇皇后両陛下をはじめ約500人の王族や要人が参列した。こちらは誰も異を唱えていない。「君臨すれども統治せず」の言葉通り、イギリスの女王は政治にほとんど関与してこなかったからだ。家庭内でのトラブルは多少あったものの、世界最高齢、イギリス史上最長在位の君主であり、「英国の母」と慕われ続けてきたエリザベス2世、だからこそ国葬でなければ却って不自然である。功罪の評価を定めることが不可能な元首相で現役政治家だった安倍氏と比較するのはフェアではない。むしろここまできたら反対したり葬儀を妨害したりしないで静かに死者を追悼できないものか。


 

 


 

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