注目ポイント
台湾の京都と称されることもある古都・台南は美食の街。今年8月、『ミシュランガイド』で価格以上の満足感が得られる料理店を紹介する「ビブグルマン」に初めて台南のお店が選出されたのを受けて、台南のガイドブックも手がけるイラストレーターの佐々木千絵さんが、現地ならではのオススメグルメを紹介してくれました。
いわゆる中心地からちょっと離れた立地にあるこじんまりとした店構え、常連と思しき地元の人がひっきりなしに訪れている個人的に“超好み”なお店。
実は、サバヒーは川魚のような臭みを感じることもあり好き嫌いがハッキリ分かれることでもお馴染みの魚。
しかしここは臭みも無くサバヒーの旨味がスープにたっぷり染み込んでいて、そのスープには細かく刻んだネギやセロリ、パクチーが主張することなくうまく馴染み、エンドレスにレンゲを動かし続けることになります。
せっかく食べるならイラストでも紹介している魚の身がまるまる乗っかった「虱目魚肚粥」を食べてみてください。
食べたことあるような、でも未知の味サバヒー、台南での必食グルメです。
牛肉湯も台南ならでは!
サバヒーに次ぎ27店舗中3店選出されていた、こちらも台南名物の牛肉湯(ニョウロウタン)。
魚に続き今度は肉です。
台南市の善化区に台湾最大規模の牛の処理施設があるため新鮮な牛肉が手に入りやすく、特に牛肉湯は贅沢な牛しゃぶスープでありながら屋台飯感覚で食べられる手軽さが、もう本当に“The台南の小吃”といった逸品。
盛り付けは至ってシンプルで、一口大にスライスした牛肉を両手に収まるサイズの器に入れ、だしのスープをざっとかけてハイ完成! お供に千切り生姜やお店オリジナルの辛味噌、そしてご飯、と味変すればあっという間に完食しちゃいます。
こちらも店舗はたくさんあるのでハシゴ湯(湯=スープの意)をぜひお楽しみください。
その他『LOVE台南』で紹介しているビブグルマン選出店
サバヒーと牛肉湯以外にも大好きなお店がたくさん選ばれていましたが、全部紹介しきれないので一番好きかもしれない牛肉湯の仲間、羊肉湯(ヤンロウタン)について語ります。
羊とは書いてあるものの、実は台湾ではヤギのこと。(ちなみに羊のことは「綿羊」といいます、うん納得)
ヤギと言うと苦手と思う方も多いかもしれませんが、ラムが好きな人なら大好きです。(大ざっぱ!)
なかなか日本では食べられないさっと茹でたモツも部位別に小皿メニューがあり、全種類制覇したくなる感動的な味わいです。
スープは塩味のシンプルな清湯と、シンガポール料理のバクテーのような漢方の入った真っ黒い當歸があり、當歸はたくさんのスパイスが身体の色んな小さな不調にアクセスしてくれてるような、とても滋味深い味。女40代、毎日摂取したくなる大好きなスープです。

小巻米粉(シャオジュエンミーフェン)
台南はイカもまたいとをかし。
ビブグルマンには別のお店が選ばれてましたが、『LOVE台南』で紹介したお店もすぐ近くにある小巻米粉の人気店。