2022-09-08 ライフ

台南人はみんな独自の“俺グルマン”を持っている! (ミシュラン ビブグルマン2022台湾)

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

台湾の京都と称されることもある古都・台南は美食の街。今年8月、『ミシュランガイド』で価格以上の満足感が得られる料理店を紹介する「ビブグルマン」に初めて台南のお店が選出されたのを受けて、台南のガイドブックも手がけるイラストレーターの佐々木千絵さんが、現地ならではのオススメグルメを紹介してくれました。

この記事に辿り着いたあなたは台南に興味がある、もしくは美味しいものが好きのどちらかでしょう。

私は台南が好きで『LOVE台南~台湾の京都で食べ遊び〜』(祥伝社)というイラストガイドブックを出版しているイラストレーターの佐々木千絵といいます。美味しいものも大好きです。

 

ミシュランガイドのビルグルマンに台南初選出!

さてこの度(2022年8月)、ミシュランガイドのビブグルマンに初めて台湾南部の都市、台南から27店が選出されました。

選出基準は平たく言うと「大体5000円以内でスペシャルな数品が食べられるコスパのいいお店」らしいですが、でもそれって台南の飲食店ほぼ当てはまるんじゃない?と思った方も多いはず。

そう、台南は“食文化の宝庫”などと言われるように街角でサクッと食べられる小皿料理、小吃(シャオツー)文化が小さな路地にまで張り巡らされているのです。

そうは言っても、日本でも台湾料理のお店いっぱいあるから台南に行かなくても食べられるでしょ?と思ったあなた、いえいえ違うんです。その気候と地の利を生かした“台南ならでは”の食は、日本では決して食べられないものばかりなのです。

 

27店舗中6店舗も選ばれた“あの”台南名物のお店

そんな日本では食べられないもののひとつに名物サバヒー(虱目魚)があります。

「日本人には馴染みがないけど、東南アジアでは広く食べられてる養殖魚」であるサバヒーは、なんと台南市が養殖面積、漁獲高共に台湾第一位!

台湾を新幹線で南下していくと、池の中から間隔をあけて水しぶきを立てている養殖場が車窓から次々と見えてきて、それにより南部へ来たー!という実感が湧くほど。

このサバヒー、英名はミルクフィッシュと言って、名前のとおりミルク色で一見淡白な白身魚。

しかし口に入れると身が厚くてほわっとほどけ、プルッとした皮の裏側には脂が乗り、食感の妙がなんとも楽しい魚なんです!

台南では主にお粥(雑炊に近い)にして朝ご飯の定番として食べられてます。“米×魚=Best朝食”、これは間違いない。

サバヒーはとても足が早いので新鮮なものを美味しく食べるならやっぱり台南ということになるし、現に台南には壁の無い半分屋台のような店構えのサバヒー粥朝食店が何十店舗も点在してます。(ああこうしてお店を想像するだけでもワクワクする!)

となるとビブグルマン側もサバヒー専門店を放ってはおかないでしょう。はい、選ばれた27店舗のうち、6店舗もサバヒーを主に扱う専門店が入ってました!

その中の1店は『LOVE台南』でも取り上げた「阿星鹹粥」。

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