2022-09-21 調査データ

第7波到来のコロナ禍における現状に対する実感

注目ポイント

新型コロナウイルスの全国の新規感染者数は、本調査が開始された8月4日には23万9千人となっており、前回調査時と比較して約6倍と「第7波」が猛威を振るっている。それに伴い、病床使用率の上昇等、医療への負荷増大が懸念される中、国民の現在の認識、景況感、消費意欲には、前回調査時点と比べどのような変化が見られるだろうか。 本レポートでは、現状に対する実感、コロナウイルスの深刻度、消費財に対する予算の変化について年代・カテゴリー別にアンケート調査を行い、コロナワクチンの接種状況にも注視した上、日本の一般消費者が現状をどのように感じている かについて考察した結果をまとめる。

この記事はEngagement labの許可を得て掲載しています,元記事のリンクはこちらです。


 

第7波突入のコロナ禍、続く物価高により国民の現状認識は一段と悪化

過去1年間の日本の状況に関する実感では、全体の半数を超す56%の人が「悪化している」と認識しており、先月からさらに厳しさが増している。また、今後1年間の展望に関しては「悪化する」と悲観している人の割合は44%と、先月より4ポイント減少したものの、「好転する」と楽観視する人も先月に引き続き減少し、わずか5%となった。「第7波」の急拡大に加え、終わりの見えない物価高に対する懸念が、心情のさらなる悪化を生んでいると思われる。

コロナワクチンの接種状況

本調査時点で、コロナワクチンを3回以上接種した人は全体の64%となり、前月より1ptの微増となった。5月25日より、接種対象者(高齢者及び、基礎疾患を有する方)を限定して、4回目の接種が開始されているが、4回目の接種完了者は、全体の2%にとどまっている。

日本国民のコロナウィルスに対する警戒感は落ち着きを見せている

新型コロナウイルスの現状について、「非常に危険だ」と感じている人(T3B)は、先月調査より17ポイント上昇し、今月調査では全体の4割が非常に深刻に捉えている。また、「それほど深刻ではない」と感じている人(B3B)も5ポイント減少し、11%となった。「第7波」の感染急拡大が、コロナウィルスに対する認識に再度大きな影響を与えている現状と、その懸念の高まりが伺える結果となった。

全体を通して消費意欲の減退がみられる今後1か月の支出予算

今後1ヵ月間の消費支出予想では、12%が消費の増加、29%が消費の減少を想定しており、先月と比較して、消費の減少を想定している人の増加が目立った。年代別では、40歳代を除く、全ての年齢層でこの傾向は共通している。

商品カテゴリー別にみると、「一般家庭用品」への支出予想は前月とほぼ変わらないが、「旅行」や「外食/娯楽」は先月同様、予算の減少傾向が続いており、今月調査では、全ての年代で消費意欲が減退した結果となった。

まとめ

夏の行楽シーズンを迎え、特に「医療非常事態宣言」を発出中の沖縄県では、陽性者数の急増が顕著で、医療提供体制に甚大な影響を及ぼしている。こうした「第7波」によるコロナウィルス新規陽性者数再爆発、いまだ明るい見通しが立たない物価高などの問題が、人々の心に不安と耐え難い圧迫感を与え、それが今回のアンケート結果にも如実に現れている。

またコロナワクチンの接種者数は3回目、4回目ともに前月より微増しているが、それが及ぼす影響は心理面に関して限定的と見られ、特に深刻度アンケートと消費支出予想について、今月調査では目立って後退している。こうした状況の中で、各種業界における事業の意思決定者には、日本の一般消費者の心情の変化を踏まえ、事業計画の策定をしていくことが望まれる。

 

 

コロナ禍の現状に対する実感

調査対象:16歳から60歳までの日本国民

調査方法:Webアンケート

調査期間:2022 年 8 月 4 日~ 8 月 5 日

回答数:826件

著者:畔木佳恵

 


この記事はEngagement labの許可を得て掲載しています,元記事のリンクはこちらです。

あわせて読みたい