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日本統治時代に建設された旧台北刑務所宿舎群の一部が7日、文化商業施設「榕錦時光生活園区」として正式にオープンする。

(台北中央社)日本統治時代に建設された旧台北刑務所宿舎群の一部が7日、文化商業施設「榕錦時光生活園区」として正式にオープンする。バリアフリー対応で、高齢者から子供まで幅広い年齢層が楽しめるよう配慮された。
宿舎群は台北市政府文化局が進めるプロジェクトの下、2億台湾元(約9億1600万円)を投じ、3年余りかけて修復。本来の建材を極力再利用し、使われなかったれんがや瓦も園内に設置された芸術作品の材料とした。歴史を伝えるスペースも設けられ、旧刑務所宿舎の歩みを紹介している。
同園区の白佩玉執行長(CEO)は、施設を通じて文化と地域の共生共栄を図りたいと語る。また誰でも自由に、違和感なく過ごせるように、ヘルスケア施設やベビー用品店、ペットサロン、高齢者向けの飲食店、若者が好むカフェなど、さまざまな形態のものをそろえたと説明。園内には桜の木が植えられ、開花シーズンには花見の名所になるだろうと期待を寄せた。
旧台北刑務所は1905(明治38)年に当時台湾最大規模の刑務所として竣工。日本時代に活躍した作家の頼和や社会運動家の蒋渭水などが収監されたことがあり、重要な歴史の場とされている。
(陳怡璇/編集:齊藤啓介)