注目ポイント
台湾はコンビニ大国といえるほど、街中のいたるところでコンビニエンスストアを目にします。日本以上ともいわれる台湾のコンビニ需要の高さは、起業意識の高さや人々のライフスタイルと密接に関わっているようです。
台湾でコンビニエンスストアのことを「便利商店」と呼びます。その名のごとく台湾には約2000人あたり1店舗の割合でコンビニがあり、その密集度は日本以上、韓国に次いで世界第2位と言われているんです。
台湾には日本でもお馴染みの統一超商(セブンイレブン)、全家(ファミリーマート)の他に、萊爾富(Hi-Life)、来来超商(OK-MART)という4大コンビニチェーンがあります。台湾の街を歩けばたくさんのコンビニを見かけますが、ここまで多いとはびっくりしました。私が住む桃園の住宅地でも、徒歩5分圏内にセブンイレブンが3件、ファミリマートが2件もあり、近々また新しいコンビニができるようです。
一体なぜコンビニが、これほどまでに台湾の人たちの生活に溶け込んだのでしょうか?
①起業意識の高さとリンク!
まず台湾人は起業意欲が高く、自営業者が非常に多いです。日本、台湾共に店舗数ランキング1位のセブンイレブンのオーナー平均年齢は、台湾41.7歳、日本54.3歳というところからも台湾人の起業意識の高さを窺い知ることができます。
また、台湾人の平均年収は約270万円に対し、台湾コンビニオーナーの保障年収は約1000万円以上というところも、台湾でフランチャイズのコンビニが勢力を拡大してきた要因でしょう。
次に、台湾には日本で一般的な「一軒家」はあまりなく、ほとんどの人たちは集合住宅に住んでいます。例えば首都である台北でも山に囲まれていて、そもそも人が住める場所というのは決して多くありません。ですから、地価は自ずと高騰し、集合住宅が主な居住形態となるわけです。人が局在していますから、実際に暮らしてみると思った以上にコンビニの数が多く感じられます。
②お得感もある!
日本のコンビニでは基本的に割引というのはありませんよね? スーパーより高く売られていることがほとんどではないでしょうか。一方、台湾のコンビニではよくキャンペーンをやっていて、飲料やソフトクリーム、お菓子などが「買一送一」(一つ買うともう一つ無料でもらえる)だったりと、ディスカウントの程度がかなり大きいことがよくあるんです。
他には、「第二件5折」(二つ目は半額)、「餐餐超值配」(指定のおにぎりやパンなど+ドリンクのお得なセット)なんて書かれたタグがついている商品もよく見かけ、スーパーより安いケースがごく普通にあります。
③ライフスタイルにも合う!
台湾人はバイク社会なので頻繁に居酒屋に出かけてお酒を楽しむ文化はありませんし、気軽に利用できる娯楽施設が日本に比べると少ないように感じます。ですから、台湾のほとんどのコンビニには、そこで購入したものを食べたり飲んだりすることができるように「カフェスペース」があります。