注目ポイント
モスクワ近郊で20日、プーチン大統領の盟友アレクサンドル・ドゥーギン氏(60)が狙われたとされる車爆破事件について、ロシア国内の反プーチン地下勢力「国民共和国軍」(NRA)が犯行声明を出した。現体制の転覆を謀る活動はすでに各地で起きていて、今回もその一つだという。ウクライナ侵攻から明日で半年。〝特別軍事作戦〟は予定通りには進まず、国内の反体制勢力がプーチン氏を追い詰めるのか―。
ガーディアン紙は、ポノマリョフ氏とプーチン氏との確執はよく知られていると説明。同紙は、ロシア国内でプーチン氏に近い人物たちの暗殺を企てる地下組織の運動が存在するというポノマリョフ氏の主張が事実なら、その動きは劇的に加速すると推測。仮にその主張が事実でなくても、クレムリンを激怒させるには十分だとしている。
ポノマリョフ氏によると、NRAのマニフェストは、他にも排除すべき多くの標的がいるとし、腐敗した企業人や、プーチン氏とその戦争を批判しない人たちの家や財産、そして「権力構造に属する役人」が含まれるとしている。さらに、軍事貨物とそこから利益を得ている者たちも一掃されるとしている。
一方、マニフェストはNRAが民間人を標的にしないことを約束。車爆破で亡くなったダリアさんは「正当な標的であり、ウクライナでのジェノサイドを支援した父親の〝忠実な仲間〟」だとした。その上で、ウクライナのロシア占領地域で、「彼女は暴力と殺人を呼びかける声となった」と非難した。