注目ポイント
SNSを席巻した話題作から実際に語り継がれる都市伝説をベースにしたリアルホラーまで。ストリーミングサービスのNetflixで見られる、おすすめの台湾ホラー映画・ドラマを紹介します。
母娘の呪いが観る者にも……|映画『呪詛』

今年3月に台湾で劇場公開されると「台湾史上もっとも怖い映画」と評され、記録的な興行成績を記録。台北映画祭に7部門でノミネートされ、助演男優賞と美術賞を受賞し、Netflixでも公開直後から視聴ランキングで首位を獲得した話題作です。
ある土着信仰の禁忌を破った過去を持つ母親が、自分の娘に降りかかる凄惨な呪いから我が子を守るために奔走する、実話に着想を得たファウンド・フッテージ映画。複数の時間軸が交差し、いつのまにか観る者をも非日常の世界へ引き込みます。ネット文化やアジアンホラーの影響を感じさせる演出も見もの。すでに本作のケヴィン・コー監督は続編の準備も進めているそうです。
映画『呪詛』
監督:ケヴィン・コー
脚本:ケヴィン・コー、チャン・ジャウェイ
出演:ツァイ・ガンユエン、ホアン・シンティン、ガオ・インシュアン、シーン・リン、阿Q
上映時間:111分
息の詰まる社会派ホラー|ドラマ『返校』

原作は白色テロ時代の高校を舞台にした台湾のホラーゲーム『返校 Detention』。呪われた学校に閉じ込められた生徒が、悪霊をやり過ごしながら、隠された真実を明らかにしていく物語で、戒厳令下で自由が制限された時代の閉塞感や台湾の宗教観や風習を巧みに取り込み、社会現象となりました。
ドラマ版はゲームの世界から30年経った1990年代の高校が舞台。転校生の女子生徒が廃校舎で亡霊に遭遇したことをきっかけに、かつて高校で起きた生徒と教師たちの秘密が紐解かれ、いびつな社会がもたらした悲劇や、自身の罪悪感やトラウマとも向き合わざるを得なくなります。直接的な恐怖表現は控えめなものの、精神的に息の詰まるエピソードの数々。映画版も製作され、第56回金馬奨で最優秀新人監督賞を含む最多5部門を受賞しています。
ドラマ『返校』
監督:スー・イースアン、チョアン・シャンアン、リウ・イー
出演:リー・リンウェイ、ハン・ニン、ホアン・コアンチー、ジャック・ヤオ、シア・トンハン、デヴィッド・チャオ、ルオ・グアンシー、ウー・クンダー、セレナ・ファン、キャロル・チョン、チャン・ハン、ツァイ・ルイシュエ、リン・チーチエン
上映時間:8エピソード
実際の都市伝説がベース|映画『呪われの橋』
うるう年の2月28日深夜に大学構内の“女霊橋”を渡り階段を上ると、13階段のはずが1段増え、振り返ると女性の霊に殺される。そんなうわさのある心霊スポットで肝試しをしていた5人の学生が謎の死を遂げ、心霊番組の女性キャスターが事件の真相を暴くため大学を訪れるが——。