注目ポイント
1990年にスタートした台湾最大の音楽アワード「金曲獎」。“台湾のグラミー賞”とも評される祭典は、台湾音楽の今を知るのにうってつけです。長年、台湾の音楽シーンを追っているラジオDJ&コーディネーターの竹内将子さんが、今年7月に開催された金曲獎から注目のアーティストを紹介します。
7月2日(土)、今年で33回目を迎えた中華圏最大の音楽の祭典「Golden Melody Awards」(金曲獎)が高雄アリーナで行われました。2005年以来、17年ぶりの高雄での開催です。
アワードへの応募はシングル1544作、アルバム20721作、その中から27部門173作品がノミネート。今年のテーマは「熱」。音楽を追求する人々の情熱、音楽を作るミュージシャンの熱量など、様々な「熱」がメインビジュアルなど金曲獎の随所に散りばめられていました。
金曲獎はその全てがYouTubeで配信され、日本でも観ることができます。日本時間の午後6時前から深夜1時まで、レッドカーペットから始まり、最後の受賞作品の発表が終わるまでの約7時間はとにかく長い〜!
どの場面にも気になるところがあるけれど、とにもかくにも長時間なので、夕飯はもちろん、おやつや飲み物などもたっぷりと用意してじっくりと楽しむのがおすすめです。では、今回は私が気になったアーティスト3組をご紹介します!
1組目は、最優秀新人獎(新人賞)を受賞した珂拉琪(Collage/コラジ)。ギターの王家權(Hunter Wang)とボーカルの夏子(Natsuko)のユニットです。2021年12月に配信リリースされたデビューアルバム『Memento-MORI』は、台湾語、アミ語、日本語、英語など様々な言語を入り交ぜながら歌われていて、聞くほどに不思議と引き込まれてしまう歌声と楽曲です。
GMA金曲獎頒獎禮國際音樂節-最佳新人獎
2組目は、ゲストパフォーマンスを披露した林宥嘉(Yoga Lin/ヨガリン)。今年の金曲獎は、小さな子どもを連れて参加している音楽関係者や、ママやパパでアーティストという人も多かった印象です。そのためか、金曲獎史上初めて子どもに向けたパフォーマンスを林宥嘉が披露しました!
普段はとてもクールで帥(カッコ良い!)な林宥嘉が、中国語で「おどるポンポコリン」や「となりのトトロ」を全力・超本気モードで歌う姿は爽快でいて優しくもありました。
「GMA金曲獎頒獎禮國際音樂節 表演」
3組目は、最優秀MV獎(ミュージックビデオ賞)を受賞した蔡宜豫。シンガーソングライター余珮真(JenJen)が歌う『甘吧爹ㄋㄟ』という曲のMVを監督しています。
この曲のタイトル、みなさんは読めますか?(笑)日本語を台湾語にあてていて、「がんばってねー」と読むんです!なんだかとてもユニークじゃないですか。