2022-07-19 調査データ

メタバースの日本での普及状況に関する調査

注目ポイント

今春、政府によって日本のNFT戦略が提言され、ブロックチェーンやメタバースにおけるビジネスの環境整備のためWeb3.0を推進することを明言した。新たなインターネットの時代が到来しつつある中、ネットユーザーがメタバースやNFTについてどのように認識しているか調査した。

この記事はEngagement labの許可を得て掲載しています,元記事のリンクはこちらです。


メタバースに対する認知度と興味度

ネット上の3次元仮想空間に、自分の分身キャラであるアバターを設定し様々なコンテンツやコミュニケーションを楽しむ環境をメタバースというが、聞いたことがある人は56%に過ぎず、女性よりも男性の方が若干多い。年代別にみると、40~49歳が59%で、最も多いが、「よく知っている」人の割合を見ると、わずか7%となっている。全世代でもこの「よく知っている」人は16~29歳6%、30~39歳8%、50~60歳7%となっており、男女差や年齢差にかかわらず、認知度はいまだに1割に満たない。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)はすでにある程度認識されているが、複数人ユーザが同時に仮想空間内に入り、そこでコミュニケーションを行うメタバースは、VR,ARとの違いやメタバース自体の定義が曖昧なことから、認知度が低いものと考えられる。「フォートナイト」「マインクラフト」「あつまれどうぶつの森」などの人気ゲームはメタバースの代表的な具体例だが、メタバースそのものの拡大にはまだ繋がっていない。またメタバースの体験に興味があるかどうか聞いたところ、「とても興味がある」と答えた人は、16~29歳4%、30~39歳4%、40~49歳8%、50~60歳3%となっており、全年代で一けた台、「興味がある」を含めても最多は16~29歳の30%で、その他の年代はすべて3割以下である。

日常生活でメタバースが役立つ分野

メタバースを利用する場面について41.0%の人が「ネットゲーム」と回答した。これは2位の「友人とのコミュニケーション」15.9%、3位の「仕事」14.6%、4位の「芸術」13.7%を2倍以上引き離して1位である。2020年に発売され大ヒットした「あつまれどうぶつの森」で、ゲームとしてのメタバースが認知され、その印象、又は興味が急激に大きくなった結果であろうと思われる。6位に「教育」4.9%があるが、自然科学や生物、地理、化学など、日常生活で五感体験することが極めて難しい分野では、生徒自身がアバターとなって3次元的体験ができることから、非常に期待されているが、国語、数学、英語、などいわゆる受験のための科目や、スパルタ塾などの教育現場ではメタバースを使った教育はまだ斬新すぎて敬遠される傾向にある。メタバース=ゲームという印象に特化される懸念が残る。

NFTに対する認知度と興味度

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