注目ポイント
墾丁街のように賑やかな小琉球から、ミステリアスな雰囲気が漂う馬祖まで、ここでは日常の疲れを癒し、やさしい朝の光を浴び、満点の星々がきらめく夜空をながめる体験ができる宿を紹介する。
梅の花を買い、友人と梅干しを作り、梅酒の箱やボトルを作ったのが、つい先日のことのよう。 パッと振り向いて窓の外を見るとパラパラと雨が降っていた。梅雨明けも秒読み、もう夏はすぐそこなのだ。
以前の夏であれば、数日仕事を休んで南国の隣国へ休暇に飛んだ人も多いだろう。何もせずに冷たい海に浸かり、海岸でビールを飲む。それだけでストレスや退屈が解消された。 この新型コロナウイルスの流行中に数日間ビーチで過ごしたくなったら、台湾に点在する小さな島々に目を向けてみてはどうだろうか。
プーケットやバリなどの観光地とは違い、白い砂浜がどこまでも続き、大きなリゾートホテルが立ち並んでいるわけではないが、台湾の離島は海に抱かれながら、気候や環境、歴史によって全く異なる表情を持っている。そこで、ひと味違った小さな島々の魅力をのぞいていただこう。
#01:時苑 Dwell In Quemoy|金門

© 時苑|Dwell.in.Quemoy
夏の島々の旅というと、金門は多くの人にとって最初の選択肢ではないかもしれない。だが、かつて大きな軍隊に守られていたこの島は、海水浴場ではない。それでも意外にリラックスした時間を過ごすのに適しているのだ。
長い間の軍事管制により、地下壕やトンネル、軍事施設だけでなく、ここで軍と共に生活していた人々の痕跡も数多く残されている。 廃墟となった軍事劇場や窓の格子から差し込む斜光など、閩南の旧家やソルガム畑が点在する観光地よりも、時間の狭間に残された意外な光景に出会える可能性がある。

© 時苑|Dwell.in.Quemoy
欧厝ビーチに近い「時苑Dwell In Quemoy」は、この生活感に溢れた集落の中にある。 時間の痕跡が残る中庭に足を踏み入れると、細部にまでこだわったオーナーの心遣いに目を奪われることだろう。 午前中は中庭で太陽の光を浴びながら朝食をとり、午後は半屋外の前室で風に吹かれながらうたた寝、そして暗くなるにつれ、一つひとつがライトアップされ、古い家具や空間が別の時間へと誘ってくれる。
〈住所:金門県金城鎮大洛66/73号〉
#02位:緩島旅宿 Slow Island Hostel|緑島

© 綠島緩島旅宿。Slow island
青空の下に広がる白い砂浜の湾、海底洞窟、地形によって作られた天然の潜水台、ビールや食べ物が無数にある活気ある通り、緑島は友人たちと過ごす夏の休暇に最適な場所だ。
一番大きなコンビニと地元の有名なバーの向かいに位置するSlow Island Hostelは、豪勢なたたずまいではないが、カウンター、客室、レストランを過ぎると、後ろに隠れて、ハンモック、ラウンジャー、そして小さなプールまであるプライベートな芝生の空間があり、のんびりくつろぐことができる。

© 綠島緩島旅宿。Slow island