2022-06-14 流台湾

台湾のキラキラネームは鮭?

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

台湾では、去年の3月、寿司を無料で食べるため「鮭魚」に改名した人が331人にのぼり、大きな話題になった。一方日本では今年5月、大空(すかい)、光宙(ぴかちゅう)は認められて、一郎(たろう)、高(ひくし)は認められないという案が示された。

≪日本のキラキラネーム≫

日本では、出生届には子供の名前の読み方を書くが、戸籍には書く欄がない。だから親は、世界一大切な子だから、私だけの宝物だから、将来唯一無二の存在になってほしいからなどなどの様々な思いを込めて子供に名前を付ける。中には考えすぎて、或いは、考えなさすぎてキラキラネームを付ける親もいる。キラキラネームは大きく4種類に分けられる。一つ目は、伝統的でない当て字(外来語、和製英語、アニメキャラを含む)、二つ目は卑猥、悪の印象がある名前、三つ目は珍奇な名前を付けられた子供が将来、社会生活上不利益(笑われる、虐められる、就職に不利になる)を被るような名前である。一つ目の例が一番多く、色々なマスメディアで取り上げられ、クイズになっていたりする。

一つ目の例;黄熊(ぷう)・光宙(ぴかちゅう)・波波波(さんば)・誕生(でるた・ばーす)・男(あだむ)・輝星(きらきら・べが) 

二つ目の例;妃仁(ひにん)・珍子(よしこ)・愛歩(あほ)・悪魔(あくま)・九珠(くず)・羽姫芽(わきが)

三つ目の例;王子様(おうじさま)・混沌(こんとん)・煮物(にもの)・博忠(はくち)・黄泉(よみ)・菜七(ななな)

 

≪戸籍法改正へ≫

政府は行政手続きをデジタル化し、データベースを活用しようとしているが、戸籍に名前の読み方が記載されていないため、データベース検索が難しいなどの課題が指摘された。その過程で、いわゆる「キラキラネーム(DQNネームとも言う)」問題が持ち上がった。

法制審議会(法相の諮問機関)の戸籍法部会が5月17日、戸籍の氏名に新たに付ける読み仮名に関する中間試案をまとめた。その試案では、表記や読み方が多様化する「キラキラネーム」と呼ばれる個性的な名前をどの程度まで認めるが発表された。

音読み、訓読み、慣用で読めたり、漢字の意味との関連があったりすれば認めようとする案がその一つで、例えば大空(すかい)、騎士(ないと)、光宙(ぴかちゅう)は認められ、字と逆の意味や字と無関係で認められない名前として、高(ひくし)、太郎(いちろう)を紹介した。

子供が小さいうちは、アニメ系の名前でもメルヘン系の名前でもみんなかわいいと言って目を細めてくれるが、その子の年齢が上がるにつれ、子供は悪目立ちするようになり、肩身の狭い思いをするかもしれないことを、親は知るべきである。時代はまだキラキラネームに追い着いていない。

⎯  続きを読む  ⎯

あわせて読みたい