注目ポイント
日本と台湾をつなぐタイガーエア台湾やチャイナエアラインは、コロナ禍が明けたあとの市場回復を見据え、さまざまなプロモーションや増便を発表している。
台湾の航空業界で初めてNFT(非代替性トークン)を販売するなど話題に事欠かない格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾。5月25日には冬ダイヤの航空券を対象にした24時間限定セールを実施し、アクセスが殺到した。
国内のコロナワクチン接種率の上昇に伴い、台湾の中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)は6月中に入国規制の緩和を発表する方針を示している。
まだコロナ禍が明けたわけではない。しかし、航空業界は今年下半期の旅行市場回復を、ユーザーはストレスフリーな旅行の再開を見据えている。
1万枚以上を販売、北海道に新たな路線も
前述のタイガーエア台湾の限定セールでは、台湾から自由に旅行できなかった期間が798日続いたことから、日本や韓国などへの片道航空券を798台湾元(約3500円)で販売したところ、販売開始前からサイトに接続しにくくなるほどアクセスが殺到。すでに1万枚以上のチケットが販売されたという。
タイガーエア台湾は、コロナ明けに新たな路線も増やす予定だ。台湾からの観光客には90年代後半より根強い人気を誇る北海道。台湾の聯合報によると、台日間の往来が正常化したあと新たな就航地に新千歳空港が予定されており、実現すれば旭川、函館に加えて、観光起点にしやすい道内随一の空港も選べるようになる。
コレクターアイテムに増便も
セールといえば、台湾の航空大手チャイエアラインのプロモーションは、台湾の航空機ファン、特にコレクターの目を引いただろう。
チャイナエアラインは5月27日、昨年3月に退役した「空の女王」ことボーイング747-400のラストフライトや、エアバス330-300などに搭載していた機内食を運ぶミールカーを台湾限定でオンライン販売した。チャイナエアラインのSNSは即完売だったと伝えている。
また、5月より復便した台北松山ー東京羽田線について、7月からは現行の週4往復を1日1往復のデイリーに、台北桃園ー大阪関空線は現行の週2回から3回に増便することも発表した。
2年以上続いた厳しい冬を経て、本格的な“国境解放”に向けた準備が着々と進んでいる。
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