2022-06-03 経済

朝1杯のコーヒーで死亡リスクが3割減少 英国の大規模調査で判明した驚きの結果

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注目ポイント

コーヒー好きにとっては朗報だ。最新の研究によると、適量のコーヒーに少量の砂糖を入れて飲む人は、コーヒーを飲まない人より調査期間中に亡くなった人の割合が30%低かったことが分かった。抗酸化物質を多く含むコーヒーは〝不老長寿〟の飲み物なのか?米紙ニューヨーク・タイムズが驚きの調査結果を検証した。

米内科学会が発行する医学誌「アナルズ・オブ・インターナル・メディシン」は今週、朝飲む1杯のコーヒーが死亡リスクを低減させる可能性があるとする英国の大規模調査報告を掲載した。それによると、1日に1・5~3・5杯のコーヒーにティースプーン1杯の砂糖を入れて飲む人は、コーヒーを飲まない人より調査期間中に死亡した割合が30%少なかったという。また、ブラックコーヒーを飲む人は、飲まない人より、死亡リスクが16~29%低かった。

調査は、栄養、生活様式、薬物療法など、さまざまな環境が疾患に対して与える影響を長期にわたって追跡調査する英国の公認慈善事業「UKバイオバンク」によるもので、同国の37~73歳の17万1616人を対象に7年間にわたり行われた。その結果、レギュラーかカフェインレスかに関わらず、コーヒーを飲む人は死亡リスクが低いことが分かった。

「これはとても大きいと言える。30%も死亡リスクを下げるものは、そうそう存在しない」と同医学誌の副編集長で、米ハーバード大学医学部のクリスティーナ・ウィ―准教授は、ニューヨーク・タイムズ紙にそう語った。

ただし、この結果を解釈する上で注意点があるという。ウィー氏は、この調査が観察研究であり、データだけでコーヒーそのものが死亡リスクを下げているとは断定できないと説明。コーヒーを毎日のように飲む人たちは、例えば健康意識の高い食生活を送り、定期的な運動習慣があるなど、ライフスタイルという要因も影響している可能性もあると指摘した。

一方、調査対象でコーヒーに砂糖を入れる人の平均使用量は、ティースプーン1杯強で、その量は市販されている甘味飲料と比較すると圧倒的に少ないという。例えば、スターバックスのキャラメルマキアートのトールサイズは砂糖25グラムを使用。これはティースプーン5杯分だ。

ニューヨーク大学医学部のエリック・ゴールドバーグ准教授は、「ラテやフラペチーノ、スーパーモカなどになると、もう論外」とし、これらの飲み物は高カロリー、高脂肪で、もはやコーヒーの利点を損なう結果にしかならないと語った。

ゴールドバーグ氏は、今回の調査結果が、これまで明らかになったコーヒーがもたらす健康への効能の可能性につながるものだとした。今まで判明しているのはコーヒーの摂取がパーキンソン病や心臓病、2型糖尿病などのリスク軽減に関係していることが分かってきている。

同氏はまた、コーヒー自体がどのように効果的なのか、研究者も正確には解明できていないとしながらも、細胞の損傷を防いだり、遅らせるとされる抗酸化物質に謎が隠されているとみている。

栄養学の専門家によると、コーヒー豆には、細胞に悪影響をおよぼすフリーラジカルや遊離基(ゆうりき)と呼ばれる分子やイオンを分解する抗酸化物質を多量に含んでいる。フリーラジカルは時間をかけて蓄積されると、体に炎症を起こし、心臓疾患につながる動脈硬化巣(プラーク)を形成するとされる。そのため栄養士は抗酸化物質を豊富に含んだ食品や飲み物を推奨している。

適量のコーヒーを日課として飲む人は、健康志向が高い可能性もあるという。そういった人たちはエナジードリンクや炭酸飲料といった砂糖を多く含む健康面に悪影響を及ぼす飲み物よりも、水出しコーヒーやドリップ式コーヒーをチョイスするのではないかとゴールドバーク氏は推測する。

だからと言って、コーヒーを飲む習慣のない人たちに対して、「毎朝、スタバに立ち寄ることを日課にすべき」などと勧めるのに十分なデータはまだないとウィー氏は語った。

 

 

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