注目ポイント
近年、インターネットの普及や5G通信時代の突入で、スマホなどを利用したモバイル決済が日常化し、オンライン購買市場が大きく成長しつつある。本レポートは、日本人と台湾人の消費者オンライン購買行動についてのアンケート調査結果をまとめたものである。
6. ネットバンキング利用状況
台湾人は日本人に比べ、日常的にネットバンキングを活用している
6.1. 端末別ネットバンキングの利用率
台湾人はPC版、スマホ版共にネットバンキングの利用率が高い

2021年1月~12月に日本と台湾で行われた「端末別ネットバンキングの利用率」についてのアンケート調査結果によると、台湾人のPC版及びスマホ版ネットバンキングの利用率は、日本人より高かった。日本のユーザーに比べると、PC版では約2割の格差が生じ、スマホ版では約4割も差が開いた。「ネットバンキングを利用していない」と回答した台湾人は1割(12.2%)なのに比べ、日本人は4割(41.6%)となった。
6.2. スマホ版ネットバンキングの利用頻度
4割の台湾人は「一週間に4-6日」、3割の日本人は「一か月に1日」ネットバンキングを利用している

2021年1月~12月に日本と台湾で行われた「スマホ版ネットバンキングの利用頻度」についてのアンケート調査結果によると、「一週間に4-6日」と回答した台湾人が約4割(38%)で一番多く、次に「毎日」が約2割(20.1%)、「一週間に1-3日」が約2割(19.6%)と続く。一方日本人は、「一か月に1日」が約3割(30.5%)で一番多く、次に「二週間に1日」が2割(21.4%)、「三カ月に1日またはそれ以下」が1割弱(13.7%)であった。以上より、台湾人ユーザーは日常的にスマホ版ネットバンキングを閲覧し、何らかのやりとりをしているが、日本人ユーザーは、ネットバンキングは必要最低限の範囲で利用していることがわかる。
7. オンラインでよく利用するサービス
台湾人はグループとのつながり、資産運用で、日本人はショッピング、メールや検索をよく利用している

2021年1月~12月に日本と台湾で行われた「オンラインで利用するサービス」についてのアンケート調査結果によると、上位3位以内では、日本人で「ショッピング」と回答した人は最も多く7割(69.9%)で、次に「電子メール、検索エンジンツール」が7割(67.0%)、YoutubeやNetflix (ネットフリックス)などの「動画・音楽配信」が5割(49.9%)、「SNS、フォーラム・掲示板、ブログ」が5割(48.9%)、LineやWeChatなどの「インスタントメッセージ」が5割(47.3%)であった。一方台湾人は、「電子メール、検索エンジンツール」が8割(80.7%)、次に「インスタントメッセージ」が8割(76.6%)、ECサイトやオークションなどの「ショッピング」が7割(74.0%)、「SNS、フォーラム・掲示板、ブログ」は7割(73.1%)、「オンラインニュースや生活情報の視聴」は7割(72.0%)、「動画・音楽配信」が7割(68.4%)、株式や外貨取引などの「資産運用」が5割(49.5%)であった。