もしくは、「デフコン」レベルを上げることなく、「プーチン氏がアルマゲドン(世界最終戦争)の脅威を再び煽っているだけ」だとして無視することもできると同紙は選択肢を挙げた。
ところがバイデン政権は、少なくとも戦争のエスカレートを避けるための方法を選び、それは米国のリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使が27日の安全保障理事会でした演説にも表れている。同大使は「ロシアにとって脅威はない」と説得に努め、「全ての国に脅威を与えることになる事態にエスカレートさせる不必要な動き」を止めるようプーチン氏をとがめた。
だが現実は想定以上に厳しい。この戦争が超大国同士の直接衝突に発展する可能性を秘め、もしそうなればプーチン氏は限界まで「核の脅し」を突き付けてくるとの懸念がバイデン政権内でも広がっていると同紙は伝えている。
さらに、国際社会にとって厄介なのが、プーチン氏の精神状態だとジェームズ・クラッパー元米国家情報長官は指摘する。特に、プーチン氏がウクライナをジェノサイド(大量虐殺)や核兵器を独自開発しているなどと荒唐無稽とも思われる理由で非難し始めた頃から、そういう声が聞かれるようになったとしている。「個人的には彼は狂ったと思う。判断能力を心配している」と米CNNに語った。
クラッパー氏だけではなく、米上院諜報特別委員会のマルコ・ルビオ上院議員も「本当はもっと話したいことがあるが、今言えることは、誰もが分かる通りプーチン氏は何かがおかしいということだ」とツイートした。ほかにも多くの米政府要人らが、同様の危惧を表明している。
オススメ記事:
・ロシアが軽視したウクライナは首都キエフを死守 背景にゼレンスキー大統領がみせた度胸と反骨心
・ウクライナに侵攻したロシアに対する有効な制裁 手段はドル決済制限、新興財閥成金の口座凍結か
・世界が仰天したニクソンの中国訪問から丸50年 戦後政治の転機となった毛沢東との握手の意味
・ミサイル発射実験と祝賀行事で〝王朝権威〟誇示 北朝鮮・金正恩氏にとって今年は大きな節目の年
・40年ぶりインフレ率が7・5%と超高水準の米国 ロシアがウクライナ攻撃するとさらに物価は暴騰