注目ポイント
2021年オーストラリアコアラ基金は、過去三年間で約30%のコアラを失ったと発表し、推定数は2018年の8万頭から5万8千頭に減少した。これらの内、最大の減少はニューサウスウェールズ州であり、全体の41%減少した。
1月、オーストラリア政府はコアラの保護に5000万ドルを投資すると発表し、更に11日にはコアラを「絶滅危惧種」に指定することを発表。
オーストラリアコアラ基金は、国内のコアラの数が激減していると発表。2018年には8万頭いたコアラが、2021年には5万8千頭まで減っている。
オーストラリア政府:コアラを「絶滅危惧種」に指定
≪ロイター通信≫
干ばつ、山火事、建設による森林伐採などにより、コアラの生息地は深刻な被害を受け、その数が激減している。オーストラリア政府は2月11日、オーストラリアのニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、首都特別地域(略称:ACT)のコアラが「絶滅危惧種」として指定されたことを発表。
オーストラリアのスーザン・レイ環境相は、コアラが絶滅危惧種に指定されたことで、コアラが直面している課題が浮き彫りになり、コアラの保護にとって重要な役割を果たしていると述べた。
≪BBC報道≫
実際、2012年オーストラリア政府はコアラを「危惧種」として指定していたが、「絶滅危惧種」になった今、コアラを取り囲む環境はより切迫しているのだ。
環境保護団体は長い間、オーストラリア政府に対しコアラの保護状況を改善するよう求めてきた。ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(HSI)、WWFオーストラリア、国際動物福祉基金はコアラを絶滅危惧種に指定するよう依頼。
WWFオーストラリアの最高経営責任者であるダーモット・オゴーマン氏はわずかこの10年の間でコアラは保護リスト外から「絶滅危惧種」に指定されるまでになり、その数は急速に減少していると指摘している。また、コアラを「絶滅危惧種」に指定するという重要な決定を下したオーストラリア環境保護庁を称賛した。
コアラの状況はどれほど逼迫しているか?
≪ロイター通信≫
科学者や学者は、オーストラリア政府がコアラとその生息地を保護するための措置を迅速に行わない限り、コアラは絶滅するだろうと警告し続けている。
2021年オーストラリアコアラ基金は、過去三年間で約30%のコアラを失ったと発表し、推定数は2018年の8万頭から5万8千頭に減少した。これらの内、最大の減少はニューサウスウェールズ州であり、全体の41%減少した。
また、森林火災によってコアラの生息地は破滅的な打撃を受けている。WWFの調査によると、2019年末から2020年初めにかけての森林火災で6万頭以上のコアラが死傷したと推定されている。火災の被害は1700万ヘクタール以上に及び、ドイツのほぼ半分の面積にものぼる。