注目ポイント
コロナ禍により世界中で日常生活が一変した中、破竹の勢いで世界を席巻した米動画配信最大手ネットフリックスが、ここにきて大苦戦している。ここ10年で初めて会員が減り、純利益も減少した。一方、後発組の筆頭株Disney+(ディズニープラス)は今年の第1四半期だけで新規加入790万世帯を獲得し、世界全体で8760万世帯に達した。そのディズニープラスもまた、経費高騰などで番組制作に支障をきたしているというのだ。サブスクリプション業界の現状を追った。
そのため経費削減を余儀なくされたネットフリックスは、製作予定だった作品を多数取り止め、人員削減にも踏み切った。同社は17日、米国で勤務する従業員約150人を解雇することを明らかにした。
急激な会員減少の原因は度重なる料金値上げに加え、アカウント共有も大きいという。同居していない家族や友人同士でも一つのアカウントで複数の非会員が共有できるため、会員契約を解除して、アカウントの使いまわしする向きが増えているというのだ。同社は現在、その対応策を検討している。
動画配信のサブスク業界ではナンバーツーのアマゾン・プライムのほかHBO MAXやユーチューブ・プライム、パラマウント、AppleTV+、ピーコックなど多くの映画会社やネットワーク局が参入。少なくともネットフリックスの一人勝ちという状況ではなくなった。
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