2022-02-16 経済

ロシアのウクライナ攻撃は今週?日本や米国など数十か国の政府が自国民に出国を勧告

© AP/TPG Images

ロシアによるウクライナへの攻撃が今週にも始まるとの懸念が広がる中、ウクライナのゼレンスキー大統領は16日を「団結の日」に制定し、国民に国旗を掲げるなどして、世界に向けて団結をアピールするよう呼びかけている。また、差し迫る危機から出国した国民に対し、団結を示すため帰国するよう訴えた。

だが、大統領の呼びかけとは裏腹に、KLMオランダ航空がウクライナから事実上の撤退を決めると、ほかの外国の航空会社にも動揺が広がっている。KLMは先週末、ウクライナへの乗り入れを無期限で停止すると発表。「決定は渡航警戒警報や広範な安全性を考慮したもの」とし、ロシアによる2014年のクリミア併合以降、同地域やウクライナ東部への便は、すでに中止していると付け加えた。

ほかにも多くの航空会社が、ウクライナへの乗り入れ停止の検討を始める中、同国の航空当局は「ウクライナの領空はクリミアと東部地域を除き開かれている」と強調。ただ、「2月14~19日の間、黒海上では危険な状況になる空域があるとする航空情報を公開した」と説明した。

一方、首都キエフにある米国大使館はロシア軍の侵攻を視野に入れ、機密データの入ったコンピューターなどを破壊し、大使館を閉鎖した。ブリンケン米国務長官は、大使館に残っている少数の職員をウクライナ西部リビウに一時的に移動させると発表。大使館での業務は13日で停止しており、リビウで小規模ながら領事業務の緊急対応をすることを明らかにした。

ブリンケン氏はまた、ウクライナにいる米国人に対し、即時出国するよう勧告。英BBCによると、米国のほか、英国、日本、カナダ、オランダ、ラトビア、ドイツ、オーストラリアなど十数か国が同様の勧告を繰り返している。

そんな中、ロシア国防省は15日、ウクライナ国境付近に展開していたロシア軍部隊が演習を終え、一部が撤収を始めたと発表した。それに対しバイデン米大統領は同日、ロシアが発表した軍の撤退は確認できないとし、「ロシア軍は15万人以上が引き続きウクライナを攻撃できる位置に配備されており、侵攻の可能性は高いままだ」と、改めて警戒感を強めた。

米紙ワシントン・エグザミナーによると、ロシア側の発表は、その前日に米国防総省のカービー報道官が「プーチン露大統領はウクライナ国境近くの兵力を増強した」と語ったことを受けてのもので、ウクライナのクレバ外相は、「われわれは耳にしたものは信じない。信じるのは自分たちの目で見たものだ」とツイートし、ロシア側の発表を懐疑的にとらえた。

バイデン氏はまた、米国はどのような事態にも準備は万全だとし、同盟国と協力しながらロシア側と外交交渉を続けると明言。16日にもロシアによる軍事侵攻が開始されるとの情報がある中、ウクライナに接するポーランド東部に、米軍の部隊1700人に加え3000人が追加派遣された。

ちなみに、ウクライナ軍の総兵力は約21万人。近年では14年のクリミア危機・ウクライナ東部紛争で実践経験を持つ。

 

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