2022-02-18 調査データ

スキンケア商品の使用状況と購買行動に関する調査報告

注目ポイント

本レポートでは、スキンケア商品の性別による使用状況、使用頻度、年齢別消費行動についてアンケート調査を行い、日本国民のスキンケア商品の使用状況と購買行動について考察した結果である。

男女の性差や区別に捉われないジェンダーフリー意識が社会で広まる中、商品イメージやプロモーションにおいても「女性が使う商品」や「男性が使う商品」など従来の固定観念がなくなり、ジェンダーレス化しつつある。かつて社会は女性に美貌を求めてきたが、現在では男性にも外観意識を求めるようになり、社会におけるジェンダーフリーの激戦が繰り広げられるようになった。クリスチャン・ディオールやメイベリンニューヨークなど国際的コスメブランドは、男性タレントを起用したプロモーション活動により、メンズスキンケア商品の販売ルート開拓に力を注いでいるが、それに比べ日本の現状は数歩遅れている状況にある。

本レポートでは、スキンケア商品の性別による使用状況、使用頻度、年齢別消費行動についてアンケート調査を行い、日本国民のスキンケア商品の使用状況と購買行動について考察した結果である。

 

1. どのスキンケア商品がよく使用されているのだろうか。

日本国民はどのスキンケア商品をよく使用しているのであろうか。性別で使用状況に違いが出るのであろうか。ここでは、スキンケア商品の使用状況について、オンラインアンケート(2022 年1月4日~1月7日)の調査結果を報告する。

2022年に行われた「スキンケア商品の使用状況について」のアンケート調査結果によると、全体の75%の人が、なんらかのスキンケア商品を使用しており、女性の使用率は92%、男性は59%となっている。ここでは、11種の日常スキンケア商品及び「いずれも使用したことがない」に分けて設問項目を設けている。調査結果によると、最も使用されているスキンケア商品は、男女ともに洗顔用品で、女性の使用率は8割強(81.4%)、男性で5割弱(47.1%)となっている。洗顔用品に次いで使用率の高いスキンケア商品は、ハンドクリームとローションだが、これらの商品は男女間の使用率に大きな差がある。女性の使用率は両商品ともに5割を超えている(各56.6%、53.0%)が、男性ではハンドクリーム使用率18%、ローション使用率8%となっており、女性の使用率の3分の1にも及ばなかった。

 

2. 過去半年でスキンケア商品の使用に影響があるのだろうか。

2021年7月と2022年1月でスキンケア商品の使用に変化があるのだろうか。ここでは、2021年と2022年のスキンケア商品の使用状況についてオンラインアンケート(2022 年1月4日~1月7日)を行い、比較結果を報告する。

「スキンケア商品の使用状況について」2021年7月と2022年1月に行われたアンケート調査結果を比較すると、洗顔用品やローションの使用率に大きな変化は見られなかったが、ハンドクリームの利用率は7ポイント増加していた(男性4ポイント、女性10ポイントの増加)。これはコロナ予防の消毒液による手荒れや、太平洋側の地域で空気が乾燥する冬の肌対策など、季節要因が大きく影響しているものと思われる。また、UVケア/UVスプレーの使用では、冬季紫外線の減少のため5.9ポイント減少していた。

 

3.過去3か月間でスキンケア商品の使用に変化がみられるのだろうか。

3か月前と比べ、スキンケア商品の使用頻度はどう変化するのであろうか。ここでは、過去3個月前と現在のスキンケア商品の使用頻度について、オンラインアンケート(2022 年1月4日~1月7日)の調査結果を報告する。

2022年に行われた「過去3か月前と現在のスキンケア商品の使用頻度について」のアンケート調査結果によると、冬の乾燥シーズンを迎え、UVケア商品を除く全てのスキンケア商品の使用頻度が3か月前と比較して増加している。9割以上の人が3か月前と比較して利用頻度は変わらないと回答しているように、洗顔用品は季節を問わず利用されている商品だが、本格的な冬の到来を迎え、特にクリーム系のスキンケア商品の利用頻度が増加している。アイクリームやハンドクリームなどは、3か月前よりも利用頻度が増加している人が約2割にのぼる。

 

4.スキンケア商品はどのキャンペーンセールを利用して購入されるのだろうか。

日本国民は、どのセールスキャンペーンを利用してスキンケア商品を購入するのであろうか。ここでは、セールスキャンペーンのスキンケア商品の購入について、オンラインアンケート(2022 年1月4日~1月7日)の調査結果を報告する。

2022年に行われた「セールスキャンペーンでのスキンケア商品の購入について」のアンケート調査結果によると、米国や中国では、11月に「ブラックフライデー」や「独身の日」といった大規模なショッピングフェスティバルが開催され、その期間に大規模な売上が計上されたといったニュースを耳にするが、日本ではこの時期のECセールスイベントの規模は相対的に小さく、実際にキャンペーン期間になんらかのスキンケア商品を購入した人は全体の1割強に過ぎない。秋から年末にかけてのセールスイベントで最も反応の高いイベントは「ブラックフライデーセール」となっており、年代別では20歳~30歳代のうちの約1割が、このセールスキャンペーンを利用してスキンケア商品を購入しており、他の年代よりも購入率がやや高い。「ブラックフライデーセール」は感謝祭を由来とするアメリカ発祥の大型割引セールで、最近では感謝祭を祝わないアジア諸国でも「ブラックフライデーセール」が浸透してきている。日本でも若者を中心に浸透率が高く、イオン、イトーヨーカドー、コストコなどの実店舗やオンラインショップで開催している。

 

5.スキンケア商品は計画的或いは衝動的に購買されるのだろうか。

スキンケア商品の購買行動において、男女でどのような違いがみられるのであろうか。ここでは、セールスキャンペーンでのスキンケア商品購入を、「衝動買い」、「ある程度計画的に購入」、「計画的に購入」に分けて、オンラインアンケート(2022 年1月4日~1月7日)を行い、以下に調査結果をまとめた。

2022年に行われた「セールスキャンペーンでのスキンケア商品の購入について」のアンケート調査結果によると、セールスキャンペーンの期間中にスキンケア製品を購入した人に対し、その購買行動を尋ねたところ、「計画購入」が37%、「衝動買い」が31%、その中間の「ある程度、計画的に購入」が33%とほぼ均等に分かれる結果となった。性別でみると、女性では、ブランドや価格について検討を重ね、購入商品を決定した後にキャンペーン中に商品を購入する「計画購入」が42%と一番多かったのに対して、男性は「計画購入」が28%と一番少ない結果となった。男性と女性では購入した商品が異なり、商品単価も女性が購入するスキンケア製品の方が高額であるため、女性の方がより購入する商品を吟味していたと考えられる。年代別にみると、18-29歳の年代では「計画購入」が14%と他の年代と比較して非常に少なく、「衝動買い」が43%と多い傾向にあった。一方、40歳代では半数以上の人が計画的に購入しており、全年代の中で、最もブランドや価格等について検討の上、購入する傾向にあった。

男性に比べて、女性は使用するスキンケア商品も種類が豊富なため、購買に際して慎重な行動をとる傾向にある。年齢別では、若い世代ほど衝動買いをしやすい傾向にある。このことから、消費者ターゲットを若年層と中高年層で分けることにより、それぞれに見合ったプロモーションを行うことで、購買率の向上を目指すことができるかもしれない。

 

6.まとめ

スキンケア商品は、洗顔用品、ハンドクリーム、ローションなど日常的なケア商品の使用が多く見られた。男性のスキンケア商品使用は洗顔用品以外、あまり使用されていない。四季の環境変化に伴い、冬季はクリーム系、夏季はUVケア商品の使用が増えている。スキンケア商品の購入については、特にキャンペーンセールで購入れるわけではなく、日常的に購入されているようだ。購買行動については、女性は男性より計画的にスキンケア商品を購入する傾向があり、若年層は中高年層より衝動買いの傾向にあることが分かった。

以上の結果より、性別や年齢層など各種ターゲット層を絞ったプロモーション活動に力を注ぐことで、より効果的な成果が得られると考えられる。

 

スキンケア商品の使用状況と購買行動に関する調査報告

調査対象:18歳から60歳までの日本国民

調査方法:Webアンケート

調査期間:2022 年1月4日~1月7日

回答数:761件

著者:庄司恵子