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米国による台湾の軍備最適化が急がれている。中国からの侵攻に備え、従来型の戦争を想定して開発された兵器に代わり、海からの侵略を撃退できる小さな軍隊に適した米国製兵器を調達するよう、バイデン政権が台湾政府に求めている。
台湾国防部は先週、米国がウクライナへの武器供与を優先したことで、蔡総統が進める機動兵器の調達計画の一環である地対空ミサイル「スティンガー」と自走砲「M109A6(パラディン)」の納入が遅れると発表した。
国防部によると、スティンガーは2026年3月までに250基を引き渡される計画だったが、「国際情勢の変化の影響で、今年(のスティンガーの納入分)の納期に遅れが生じるリスクがある」としている。また、パラディンについても、米国から23~25年にかけて順次、40両が納入される予定だったが、「(米国での)生産がタイトで、納期は早くとも26年以降になる」と、大幅な遅れを明らかにした。
そんな中、今年2番目に多い中国軍機18機が6日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入した。台湾国防部によると、侵入したのは戦闘機「殲11(J11)」と「殲16(J16)」計12機と爆撃機「轟炸6(H6)」2機が含まれていたという。台湾空軍機が緊急発進して警告したほか、監視のためミサイルシステムを作動させた。
AFP通信によると、1日当たりの数として1月23日の39機に次ぐ大規模進入となった。中国軍機による台湾防空識別圏進入は20年に約380機だったが、21年には969機と倍増。今年は6日時点ですでに370機以上となっている。中国による挑発は確実に増大している。
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