日本でバレンタインデーにチョコレートを贈る慣習が始まったのは、昭和30年代の後半と言われています。昭和40年代には、女性が男性にチョコレートを贈るという、現在の日本型バレンタインデーの様式も定着し始めました。ちなみに、プレゼントが「チョコレート」に特化されているのは、日本だけです。
一説によると、昭和10年、神戸発のモロゾフ製菓が、外国人向けの英字新聞に「あなたのバレンタインにチョコレートを送りましょう」という広告コピーを掲載したのが始まりだそう。
また昭和33年には、東京都大田区のメリーチョコレートカンパニーがキャンペーンを始めました。10代の若者を中心に始まったと言われていますが、日本はまだまだ女性から男性へ告白するということが当たり前ではなく、特別なことだったのでしょう。
この風習は脈々と続き「好きな人に告白する」だけではなく「夫や恋人に愛を伝える」ものに。さらに「お世話になった人に感謝する」義理チョコ、友達にプレゼントする友チョコ、また昨今は自分へのご褒美チョコの需要も高まっているようです。
コロナ禍であっても1000億円規模の市場があるこのバレンタインのチョコレート。
今回は大人の女性が「自分へのご褒美」にあげたくなるような二つのチョコレートをピックアップします。
まずはオリーブオイルソムリエの資格を持つイタリア料理研究家であり、今回、初めてショコラティエの世界へと挑戦した石井秀代がプロデュースした「Yes, She knows」。

テーマはお酒とのペアリング。
これまでのチョコレートにはない素材を日本各地に求め、見事な味に仕上げています。
たとえば、八重山諸島の新月の海水で精製した塩、四国の常盤味噌、沖縄の鍾乳洞で半年熟成させた豆腐窯、和歌山県有田町の葡萄山椒など。
一粒を4分割し、じっくりと口の中で溶かすと、カカオの風味とあいまったそれぞれの素材の味わいがかつて食べたことのない感動を呼び覚まします。
一粒ごとの物語が極薄のコーティングに描かれているのも特長。
箱やショッパーにもプラスチック素材を使用せず、SFC認証の紙を使用して、今を敏感に生きる人たちの心に響くようパッケージされています。
もう一つは、世界にその名を知られるスコッチウィスキー、ジョニーウォーカーの最高級品「ブルーラベル」を使用し、ホテルニューオータニ東京のシェフパティシエが作った「ジョニーウォーカー ブルーラベル ボンボンショコラ」。
