注目ポイント
ロシアの侵攻により、ウクライナの首都キーウ郊外の町ブチャで数百人単位の市民が虐殺され、戦争犯罪の犠牲者とみられる遺体が発見されている中、地元住民による凄惨な殺戮(さつりく)の目撃証言から、〝悪魔の治安部隊〟と呼ばれるチェチェン共和国の武装集団が関与したことは確実とみられる。
同サイトによると、住民らの証言から、カディロフ部隊が民間人を組織的に殺害し始めたのは3月5日頃からだという。ブチャのアナトリー・フェドルク市長は、同部隊が捕虜に白い布キレを腕に巻かせていたが、それと同じようなものが処刑された市民にも巻かれていたと述べた。
フーリン氏も路上に投げ捨てられた犠牲者の遺体から、処刑が行われていた形跡があるとし、1人の女性の証言を紹介した。女性と夫はチェチェン人兵士とベラルーシ人兵士から4日間にわたり拷問を受け、夫は頭部を撃たれて死亡したという。
北コーカサス地方に精通する米安全保障アナリスト、ハロルド・チェンバース氏はブチャでのカディロフ部隊の行動について、「驚きではない」とし、「軍事行動において、彼らが経験してきたのはこういった掃討作戦」だと指摘。「それはロシア軍が90年代のチェチェン紛争で行った1軒ずつシラミ潰しに住宅に侵入し、住人を殺害した残虐行為と同じだ」と解説した。
オススメ記事:
・「一つの中国」だから本土が台湾攻撃しても 「侵略」には当たらないと中国外務省が主張
・世界一の富豪イーロン・マスク氏の価値観 家を持たずに友人宅を泊まり歩く生活を告白
・南太平洋・ソロモン諸島が中国と安保協定 米高官「軍事拠点化なら軍事行動排除せず」
・台湾の最先端半導体技術に虎視眈々の中国、 優秀な人材・知的財産を〝密漁〟の手口とは