2022-02-01 経済

デンマークが1日、ほぼ全てのコロナ規制を撤廃 首相は「以前の生活に戻ろう」と国民に呼びかけ

新型コロナウイルスのオミクロン株による1日の新規感染者が、10万人に迫る勢いの日本。ただ、昨年夏のデルタ株による「第5波」の際には、重症者病床の使用率はまんぱい状態だったが、現時点で全国平均は19%にとどまっている。デルタ株からほぼ置き換わったオミクロン株は「感染力が強いが、重症化リスクは低い」というデータ通りといえそうだ。そんな中、北欧のデンマークでは1日、これまでのコロナ規制がほぼ全て撤廃された。

デンマークのフレデリクセン首相は先週末、「規制にさよならをして、以前の生活に戻ろう」と国民に呼びかけた。同国では公共交通機関やレストラン、一般店舗ではマスク着用が義務付けられていたが、1日から規制が撤廃された。ただし、病院などの医療機関と高齢者施設ではマスクが引き続き必要となる。

また、ナイトクラブなども再開され、レストランはアルコール類の提供が午後10時までとされていたが、1日からは規制が解除され、客は入店時に義務付けられていたワクチン接種パスを提示する必要もなくなった。

同国保健省によると、人口580万人のデンマークでは、今でも新規感染者が増え続け、1週間の1日平均は4万6000人以上。人口換算すれば、日本なら1日約90万人という凄まじい状態だ。感染爆発が止まらない原因は「ステルス・オミクロン」と呼ばれるオミクロン株の亜種「BA.2」の拡大だとする見方もある。

だが、それでも重症者はデンマーク全体でわずか40人。デルタ株の時とは比較できないほど低い数字だ。同省は「今度もしっかり感染状況の監視を続け、必要になれば迅速に対応する」としている。

フレデリクセン首相も、規制が解除されても感染者が増加する場合もあり、その際は4回目のワクチン接種が必要になると警告。「新規感染者がまだまだ多い中での規制撤廃は、奇妙かもしれない」とした上で、決断に至った理由は「重症者がほとんどいなくなっているからだ」と説明した。

デンマークに続きオーストリアも5日から一部の規制を緩和する。同国のネーハマー首相は先週記者会見で、小売店やレストランの営業時間を深夜0時まで延長し、ワクチン未接種者への制限も緩和することを発表した。また、人が集まるイベントについても、これまでの25人から50人まで増やすとした。

そんなオーストリアでも新規感染者は人口890万人に対して、ここ数日は3万人前後で、1月中旬からは最多感染者数の記録更新が続いている。

それでもネーハマー首相は、「全てが困難な時期にあって、救いは入院患者の数が多くないことだ。重症者病床の使用率も全く悪くないレベルと言えるだろう」とし、「今は国民が一息つける状態にある」と述べた。

デンマークやオーストリアの新たな動きは、欧州では英国やアイルランド、オランダが1月下旬に実施したパンデミック後をにらんだ“日常生活”の復活を目指したものだ。

その英国は昨年12月から今年1月中旬にかけて、人口比で世界最多レベルの新規感染者を出し、1月4日には過去最多の1日21万8705人を記録した。現在も連日6万~10万人規模の新規感染者が続いているものの、専門家はすでにピークアウトしたとみている。

英国ではすでに90%を超える60歳以上が3回目のワクチン接種を終え、入院患者数も減少に転じたことから、公共の場でのマスク着用義務やイベントでの人数制限規制などを先月27日に撤廃。隣国のアイルランドも同様の傾向で、英国に続いた。

一方、オランダでは現在も感染者数が記録的レベルに達しているが、オミクロン株による入院率が当初の懸念より低いことなどから、専門家らは経済再開が可能と判断。同国のルッテ首相は、「われわれは大きな一歩を踏み出している。これは、大きなリスクを負うことも意味している」と述べ、先月26日に規制緩和に舵を切った。

 

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