2022-01-31 政治・国際

Air Tagは安全性に問題ないのか?ー知らぬうちに愛車に貼られ、深夜に恐怖体験した米国の女性 

© apple


「紛失防止の神アイテム」として知られているAir Tagが、市場に出回ってからしばらく経つ。だが、読者の中にもAir Tagによって探し物が見つかった人もいるだろう。軽い上に便利で、とても使いやすい。

 しかしこの便利さが現在、様々なシーンで悪用され始めている。最近、アメリカではAir Tag関連の事件がTwitter上で話題になっているのだ。@Sega__JEANAsis(以下ジーナ) がある晩、バーから車で帰る途中、iPhone上に突如「あなたの近くでAir Tagが検知されました」「この情報は全ての所有者に知らされます」とメッセージが…。

 ジーナも初めは何かの間違いだと思った。以前、人混みの中でこのようなAir Tagの通知を受け取ったことがあり、今回もきっと近くのAir Tagに反応してしまっただけだ、と思ったからだ。ところが、その後30分間にわたりAir Tagの通知は表示され続け、ジーナも違和感を感じ始めた。時刻は深夜2時、すれ違う車すらないのだ。

 彼女は自分の鞄やトランクをチェックしたが、Air Tagは見つからない。不安から自宅に帰ることをやめ、別の場所に行くことにした。その後、検査してもらった結果、車の前輪に貼られていたことが分かったのだ。

 都市伝説のように聞こえるだろうが、最近ではAir Tag関連の盗難事件が相次いでいるのも事実だ。カナダ・ヨークエリアの警察が、今月初めに発表したところによると、多くの車両泥棒が犯行にAir Tagを利用していることが分かったという。彼らはまず、公共の場所でターゲットとなる車を探し、持ち主に見つかりづらい場所にAir Tagを貼りつける。その後、Air Tagから持ち主の家を特定して犯行に及ぶというのだ。

 ジーナの事件では、犯人がジーナの車を盗みたかったのか、別の狙いがあったのかは分からない。もし仮にジーナがiPhoneを使っておらず、Androidに追跡アプリをインストールしていなかったら…、もしくはそのまま自宅に帰っていたら、危険な目にあっていたかもしれない。とはいえ、幸い強い警戒心があったことで、それを回避することが出来た。

Air Tagは持ち主から離れて8時間後から音を発する。それに加え、自分の物ではない不審なAir Tagを持ち歩いていることを検出した場合に、通知で知らせるという方法で不正な追跡を抑制している。現在、日本や台湾ではそのような事件はまだ起きてないものの、この記事を読んだ読者には十分、用心してほしい。

原文作者:Chris
原文責任編集者:Anny
翻訳者:黄群儒
校閱者:TNLJP編集部

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