2022-04-20 経済

世界一の富豪イーロン・マスク氏の価値観 家を持たずに友人宅を泊まり歩く生活を告白

© Photo Credit: Reuters / 達志影像 Elon Musk

巨大ソーシャルメディア企業ツイッターに買収案を持ち掛け、話題を集めるイーロン・マスク氏(50)。電気自動車大手のテスラや宇宙開発事業のスペースXの最高経営責任者(CEO)であり、米経済誌「フォーブス」による「世界の長者番付」では今年初めて資産額32兆円でトップに立った。そんな世界一の富豪は、大豪邸に住み豪華クルーザーでバケーションを楽しむなどという世間一般のイメージとはかけ離れた価値観を持つ。豪邸どころか、自宅さえ所有せず、友人たちの家を泊まり歩くという、にわかには信じがたい事実が明らかになった。

マスク氏は18日に公開された英起業家クリス・アンダーソン氏とのビデオインタビューで、「テスラの技術部門が多く集まる(米国・カリフォルニア州の)ベイエリアに出向く時は、友人たちの家の空いてる部屋に泊めてもっらている」と明かした。

これは、広がる所得格差が社会問題化し、億万長者に対して嫌悪感を示す人が多いことについてアンダーソン氏がマスク氏に意見に聞き、その中で飛び出した発言だった。実際、エリザベス・ウォーレン米上院議員など米国の議会議員は、比較的低い税率の恩恵を受けるマスク氏のような大富豪を批判している。

それに対してマスク氏は、「もし私が年間何十億ドルも個人消費しているとしたら反発もあるだろうが、私の場合はそうではない」と一蹴。豪華クルーザーも所有していないし、セレブのようなバケーションを取ることもないと強調した。ただし、ビジネス移動のため、プライベートジェットは持っていると述べた。

「私自身の個人消費は、プライベートジェットを除いて多くない」とし、専用ジェットについては、仕事をする上で移動時間を短縮するために必要だと説明した。また、自身の総資産額については承知しているとした上で、「狂ってる」とコメントした。

米ニュースサイト大手「ビジネスインサイダー」によると、マスク氏が定住する家を所有していないことを公式の場で認めたのは今回が初めてだが、これまでも友人らはマスク氏を倹約家と評していた。

実は2020年5月、マスク氏は全ての所有物を売却し、今後家は持たないとツイートしていた。翌21年8月には同ニュースサイトが、「マスク氏は建設価格が5万ドル(約640万円)のプレハブ住宅をスペースX社から借りて住んでいる」と伝えていた。

米誌「ヴァニティ・フェア」との最近のインタビューで、マスク氏とつかず離れずの関係を続けるパートナーで、女性ソロミュージシャンのグライム(34)は同氏について、「貧困層の生活レベル以下」と表現。例えば彼女が寝る方のベッドに穴が開いても、マスク氏は新しいマットレスの購入を拒否したと同誌に語った。

また、15年にはグーグルの共同創業者で当時CEOだったラリー・ペイジ氏(49)によると、マスク氏はシリコンバレーを訪れる際は時々ペイジ氏に、「今日はどこに泊まるか決まっていない。そっちに行っても大丈夫か?」というメールを送っていたという。

マスク氏のスペースXは20年5月、有人宇宙船「クルードラゴン」の初の打ち上げに成功。29年には人類を火星に送り、やがてそこで火星政府を設置し、繁栄する都市を築くという青写真も示している。「火星への最初の旅は本当に危険だ。死ぬ確率も高い。それはどうにもならないし、そういうものだ」とし、「死ぬ場所を選ぶなら、火星は悪い選択ではない」とも語っている。宇宙規模の構想を描くマスク氏にとって、大豪邸や豪華クルーザーなど、取るに足らないものなのかも知れない。

 

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