その一つが13日、朝鮮中央テレビの看板アナウンサー李春姫(リ・チュニ)氏に贈られた、正恩氏自ら設計したとする〝豪華住宅〟だ。正恩氏が春姫氏と手をつないで、この新居を見て回る映像が公開され、話題になった。これらの高級住宅は、功労者に提供されるものと報じられ、北朝鮮市民の忠誠心を高める狙いがあるとみられる。
だが、北朝鮮をめぐっては昨年10月、国連のトマス・オヘア・キンタナ北朝鮮人権状況特別報告者が、新型コロナウイルス対策の国境封鎖によって同国経済ひっ迫し、社会的最弱者が「飢餓の恐れ」にさらされていると悲惨な状況を訴えた。つまり、生活に困窮するほとんどの人民にとって、平壌に作られたニュータウンは正恩氏の〝善政〟を演出するためのハリボテでしかないというわけだ。
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