2022-01-18 経済

トンガ火山大噴火の被害状況いまだ全容不明 国際赤十字は国民の8割が被災との見解示す

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現段階で懸念されるのは、住民の水の確保だ。火山灰が降り積もった影響で水が汚染され、国際赤十字やNZと豪州政府は飲料水の提供を最優先で急ぐ方針を示した。ほかにも日本、米国、中国なども支援を表明しているが、南太平洋という物理的な距離に加え、通信状況が悪く、港や空港の施設も被災しているため、物資をどうやって届けるかが、大きな課題になっている。

本島の被害状況が断片的ながら伝えられる中、心配されるのが離島だ。国連人道問題調整事務所(OCHA)は17日、連絡が取れていないハアパイ諸島のフォノイ島とマンゴ島から救難信号を受信したと明らかにした。OCHAはこれらの島が海抜も低いことから、「特に懸念される」としている。トンガ政府によると、フォノイ島には69人が、マンゴ島には36人が居住しているという。

一方、AFP通信は、トンガ周辺の火山で日本時間17日午前に大規模な噴火が観測され、米国の太平洋津波警報センターも「火山が再び噴火した可能性がある」と説明したと報じている。詳細はまだ分かっていない。専門家によると、今回の噴火は“20世紀最大”とされる1991年のフィリピン・ピナツボ火山噴火以来の規模。火山活動はなお継続する恐れがあり、警戒を呼びかけている。

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