2022-04-13 ライフ

深くて長いお付き合い⑥-日本と台湾の野球―台湾プロ野球のチアガールたち―

© REUTERS/TPG Images


 

(第6回)


 

≪CPBの応援団≫

「応援団」と聞くと、筆者の世代なら「青田赤道」をイメージする。長ランを着て、硬派中の硬派が男臭プンプンに活動するあれだ。台湾には、もちろん、そんな応援団はない。台湾プロ野球(CPB)が始まって33年になるが、2010年ごろまでは、おじさんたちがお揃いのTシャツを着て、太鼓をたたいたり、トランペットやブブセラを吹いたりしながら、選手の名前を叫ぶ応援をしていた。統制はあまりとれてなかったが、コアなファンの熱い心は十分伝わった。

9年前に、幅広くファンを獲得するために、チアガール制度がスタートした。試合の応援はもとより、各種イベント、企業とのコラボ企画、テレビ出演など、プロ野球人気を盛り上げるために若くて魅力的なチアガールたちが様々な活動を行ってきた。5チームのチアガールは総計80人(2021年)である。

ウォーミングアップや攻守交替の時も試合中も、チアガールたちは応援チームのベンチ上に立ち、観客席のほうを向いて、ダンスをしながら応援する。時には招待されたおじさんや子供たちもベンチの屋根に立ち、同じTシャツを着て一緒に踊る。選手一人一人に応援歌があり、チアガールと観客が声をそろえて歌う。参考までに中信ブラザーズの陳子豪選手の応援歌をご紹介しよう。日本語訳はあえて書かないが、漢字を見てだいたいの意味を想像して欲しい。応援歌の雰囲気はわかると思う。

♪ 炸裂 陳子豪 ♬

♬ 一擊炸裂 陳子豪 ♪

♩ 炸裂 陳子豪 ♫

♪ 一號重砲 陳子豪 (^^♪


 

≪魅力いっぱいのチアリーダー≫

CPBのチアガールは、し烈なオーディションを経て選ばれた女性たちである。ユーチューブやTikTokでも活躍、テレビの司会やバラエティーショー出演、歌手デビュー、写真集出版、ドラマや映画に出演したチアガールもいる。

中信ブラザーズのチュンチュンは、人気ランキング1位で、モデルや司会もこなす。楽天モンキーズのYURIは映画に出演したことがある。富邦ガーディアンズの東東(ドンドン)は非常に明るい性格でダンスもプロ並み。味全ドラゴンズのキキは大の野球好きで陽岱鋼のファン、プロバスケットボールリーグのチアガールも務める。統一ライオンズの二コルはミスユニバース台湾代表に選ばれたことがある。

こんな魅力たっぷりのチアガールたちが、最初から最後まで観客の目の前でキュートなダンスをしながら、選手やチームを応援する。ベンチ裏の特等席に座る人の中には、スマホ片手に、試合そっちのけでチアガールを撮影している男性もいる。

試合も熱いが、応援も熱い。コロナが収束して台湾に来るチャンスがあったら、プロ野球もぜひ見てほしい。チアガールのダンスと笑顔は一見の価値がある。



 

終わり


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