注目ポイント
インテルの パット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)CEOは、主要顧客であるアップルからの注文を取り戻すことを表明。アップルのファウンドリとなる可能性も示唆している。業界関係者の間では、ファウンドリのリーダーであるTSMCとその主要な顧客を奪い合うことになるのではないかと指摘されており、アップルが台湾ラーガン社 (Largan Precision)のケースと同様にTSMCに打撃を与えるのではないかとも懸念されている。
米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』の報道では、米国が国内の半導体産業を支援する政策は明確であり、TSMCにウェハファウンドリを米国に建設させようとしているだけではなく、520億米ドルの半導体開発資金を投入して企業の高度な製造プロセス開発を支援し、さらには国内で7〜10か所のウェハファウンドリの建設を続けて生産能力を拡大しようとしているとのこと。
業界関係者は、現在の半導体産業はすでに単純なビジネスのステップから政治的なパワーゲームに移行しており、特に米国はウェハファウンドリがアジアに集中しすぎていることを問題視していると語った。そして、もし米国が時間と成長をコントロールし、大手メーカー各社を協働させれば、トップ企業に打撃を与えることも不可能ではないとしている。また、TSMCが自らのアドバンテージを発揮し続けるためには、各国とサプライチェーンとの間をうまく調整しなければ、半導体業界で安定した地位にいることは難しいだろうとも話している。
原文作者:莊貿捷
原文責任編集者 / 原文校閲者: 翁世航
翻訳者: TNL JP編集部
校閱者: TNL JP編集部