2022-04-04 経済

「プーチン独裁政権はあと数か月で崩壊する」 元副大臣がこう断言した衝撃的根拠とは…

© Photo Credit: Reuters / 達志影像 Vladimir Milov

ロシアのプーチン大統領による独裁体制はあと数か月で崩壊するとの見解を、かつてプーチン政権を支えた元副大臣が米CNNに断言した。

ウクライナ侵攻を開始した2月24日を「プーチンの終わりの始まりだ」と確信するのは、エネルギー副大臣を務めたウラジミール・ミロフ氏(49)。現在は反体制派の旗手で、民主化を求める野党「未来のロシア」の党首アレクセイ・ナワリヌイ氏の顧問として活動している。そのナワリヌイ氏は先月、事実上の政治犯として禁錮9年の判決を受けた。

ミロフ氏は2日、CNNのニュース番組「エリン・バーネット・アウトフロント」にリモート出演し、ロシア政府のエリート官僚らはプーチン氏のウクライナ侵攻に「打ちひしがれている」と指摘。「ロシアはこれまで時代に逆行したことはなかった。70年代、80年代、90年代、それぞれの時代ごとに多くの困難に直面してきたが、世界に対してある程度オープンだったし、方向性は違うものだった」と振り返った。

だが、「ロシアは今、世界市場や金融システム、技術分野や物流など多面的に遮断された」と説明。プーチン政権下、トップ官僚として6年間従事したミロフ氏は、今も現役の同僚たちをよく知っているとした上で、「ロシアがこのように世界から遮断されたことはかつてなかった。彼らは今、本当に打ちひしがれている」と述べた。

続けて、「プーチン体制は世界からの包括的な孤立には耐えられない」とし、〝インナーサークル(側近)〟は、この状況に全く対応できないと言い放った。

ミロフ氏によると、プーチン氏はまだ強力に権力を掌握しているが、このような状況から、もう長く続かないと分析。あと数か月で崩壊に向かうという。そのきっかけとなるのは、「この先、政権内部でプーチンの行動に疑問を持つ人間はますます多くなり、一般のロシア人も経済崩壊や戦争での巨大損失に不満を表すだろう。それはプーチンがいまだかつて経験したことのない状況になる」と述べた。

ミロフ氏は米ジョンズ・ホプキンス大学出版の政府専門誌「ジャーナル・オブ・デモクラシー」の3月18日号に「プーチンが余命いくばくもない理由」と題した論説を寄稿。その中で、「西側の見方とは裏腹に、実際はかなりのロシア人が戦争に反対している」と説明。そのため、「大多数がウクライナ侵攻を支持している」とするロシアの〝世論調査〟を西側のジャーナリズムが引用するのは大きな間違いだと指摘した。

国営メディアが公表している「プーチン支持」「ウクライナ侵攻支持」が7~9割を占める世論調査のからくりを同氏はこう解説する。プーチン氏の独裁色が決定的となった2月24日以降、世論調査に協力しない国民がかつてないほど増加し、調査に応じているのは、プロパガンダを垂れ流す国営テレビだけしか情報源がなく、プーチン政権の正統性を信じて戦争を支持している層だけだというのだ。その結果、支持が圧倒的多数を占めるのは当然だという。

また、先月18日にはロシアによる14年のクリミア併合8周年を祝う式典がモスクワのスタジアムで開催され、集まった数万人の観衆を前にプーチン氏が演説をする映像が報じられた。だが、ミロフ氏によると、実際は多くの市民が戦争を支持しなかったため、観客の多くは強制的に参加させられた人たちだったと暴露した。

一方、政府幹部同士の会話は盗聴され、完全に監視されているとされ、反体制派に対する監視より厳重かも知れないとミロフ氏は解説。現段階でプーチン氏のウクライナ侵攻に反論することは恐怖のあまりできないとした。

ミロフ氏は、ロシア国民の中で高まる「反プーチン」「反戦」の流れを西側が後押し、保護する必要があると訴える。その一つの例がリトアニアのアンドリュス・クビリュス元首相ら、欧州議会議員が同議会の枠組み内で進めているプーチン体制後の将来を見据えた活発な議論だという。

「もしロシアが民主国家にならなければ、今後も常に近隣国に対して、ひいては世界に問題を引き起こすことになる」と警告した。

 

オススメ記事:

国連の対ロシア非難決議案に棄権したインド 露中と西側の狭間で中立を貫く独自外交とは

「世界餃子大賞」台湾以外の場所で思いがけない餃子に遭遇

5月のフィリピン大統領選の焦点は中国政策 圧倒的人気候補は独裁者・故マルコス氏長男

台湾はいつも元気いっぱい(第3回)

日本と台湾における消費者のオンライン購買行動について

あわせて読みたい